真冬に欠かせない防寒小物「マフラー」。首元の冷えは体調に影響を及ぼすということからなのか、年齢の上昇とともにマフラー姿の男性が増えているようです。特に、チェスターコートのように首元が空いているアウターを羽織る人にとって、マフラーは必須アイテムと言えます。
ところが、マフラー選びや巻き方に無頓着な40男も多いため、明らかな違和感を抱かせる人を見かけます。今回は「マフラーのNG」について、『38歳からのビジネスコーデ図鑑(日本実業出版社)』の著者がお伝えします。
マフラー選びは厚さと長さも重要
41歳の私が10代だったころ、女子高生の間でバーバリーチェックのマフラーが流行っていました。さすがに当時のマフラーを今でも愛用する40男を見かけませんが、マフラーとともに流行った巻き方はよく目にします。
「ワンループ巻き」と呼ばれるこのやり方は、簡単にできる定番として重宝しますが、「巻き方とマフラーの長さが合っていない」人を見かけます。明らかに長すぎるワンループ巻きだと、先端がブラブラしてアンバランスですし、逆に先端が短すぎる巻き方も寸足らずに見えます。
おへその「少し上」くらいに先端が届けば、バランスの良い理想的な長さといえるでしょう。
つまり、マフラーの長さは必ずしも一定ではありません。男性はマフラーを選ぶとき、「色・柄」に目が行きがちですが、「厚み・長さ」によって最適な巻き方が変わります。この視点を持って試着すれば、選ぶマフラーも変わるのではないでしょうか。
マルチストライプ柄のニットマフラーは危険
ワンループ巻きに最適な長さのマフラーを選んだとしても、特にマルチストライプ柄のニットマフラーは人を選ぶので注意が必要です。
まだあどけなさが残る10代の男性が巻く分には活発で明るい印象を与えますが、40男だとマフラーの子供っぽさが強調され、マフラーが変に浮いて見えがち。また、カジュアル要素が強く、大人っぽいジャケット姿には合わせることが難しいのです。
フェルトのようにウールを縮絨(しゅくじゅう)した無地のウール・カシミヤマフラーを選ぶのがよいでしょう。もしくは、ここ10年ほど定番として活躍する「ストールマフラー」もお勧めです。
ストールマフラーはこなれ感抜群
2010年前後にイタリアファッションの影響から、日本で市民権を得たストール。春夏でも巻く男性は最近だと少数派でしょうが、秋冬のストールマフラーとして、ストール文化はしっかり受け継がれているのです。
ストールのようにフワッとした巻物で、こなれ感抜群。ミラノ巻きと呼ばれる結び目が交差する巻き方と相性抜群です。ここ数年定番化されているユニクロのカシミヤビッグストールがおよそ4千円で売っているため、お手頃にチャレンジできるのではないでしょうか。