20代の過ごし方で30代・40代に大きく差がつく……。
だからこそ「20代のうちに知っておきたい、やっておきたい」コツを、5回にわたってお届けする当連載。前回の「上司編」に続いて、今回は「仕事編」です!
やらされ仕事は誰でも嫌い
「おい、これ、今週中でやっておいて」「先日頼んだやつ、そろそろできた?」「明日のプレゼン資料、まだか?」
はいはい……20代の頃は上司や先輩から、頼まれ仕事がこれでもかと降ってくるもの。あー、もう、やってられないよ。
上司や先輩、同僚から「やって」と頼まれた仕事は、誰しもが負担に感じるものなのです。これはあなたがおかしいのではなく、人間の心理構造的にそうなのですよね。
で、これを逆転させる方法があります。それは、「自分が主体的にその仕事をやることにした」という心理状態に持っていくことです。
どうやればよいかというと、
(1)その仕事の意味を自分なりに把握する、考える
(2)それをやることが自分にとってどんな意味を持つか、自分に腹落ちさせる
(3)「よし、この頼まれごとをやろう」と自己選択する
できる人、リーダーになる人は、無意識的にもこのプロセスを毎回やっています。同じ仕事の内容でも、「やらされている」のか、自分が「やりたくてやっている」のかで、その仕事への取り組む気持ちが180度変わります。
まずは、何かを頼まれたら、「自分がそれをやろうと決めた」風に転換する癖を、ぜひ身に付けてみてください。
作業興奮をうまく使う
「ああ、今日もまた、昨日までの宿題が溜まっているなぁ……」。眠い目をこすりつつ出勤し、PCに向かいますが、今ひとつ気分が乗ってこない……。
何かやる気が起きる方法はないものだろうか。そんなことを考えつつ、コーヒーを飲みながら、意味なくモニターをじっと見つめるあなた……。
やる気が起きる方法はないものだろうか。気分が一新したら、すぐにでも仕事に取り掛かるのに。そんなことをお考えではないでしょうか?
これ、実は順番が逆なのです。
やる気が起きるのを待っていても、いつまでたってもやる気が訪れることはないでしょう。それよりも手っ取り早い方法があります。
「とにかくやり始める」
もしこの経験がない人は、騙されたと思ってやってみてください。だるくても、かったるくても、それこそやる気がなくても、無問題!
そんなことはどうでも良いので、グダグダ考えたり言ったりしている暇があったら、まず、やり始める。
作業し始めると、あら不思議! 気が付けば、その作業に没頭している自分を発見することでしょう。
とにかくやり始めれば、「やる気スイッチ」がオンになる。これは、「作業興奮」として心理学的に実証されているのです。人間は、考えたり心で念じたりするよりも、実際に作業動作することのほうが脳に与える影響が大きいのです。
論より証拠、今日から実践しましょう!
仕事をゲーム化する
20代の皆さんは、自分には作業系の業務の比率が高いなぁと感じているかもしれません。 では30代、40代、マネジメント職になると作業系業務はなくなるのかといえば、それは大きな勘違いではありますが、ともかく20代には下準備、下地作りの作業業務を託されることが多いのは事実でしょう。
作業系業務のコツは、「ゲーム化」すること。何人かで作業するなら、入力スピードを競い合っても面白いですし、一人でやるなら、作業の区切りごとにラップアップタイムを計って「自己ベスト」を目指すのもよし。
僕は新卒でリクルートに入社し、最初に配属された人事部門で、このことを教わりました。当時、とにかく、何をやるにも競争ゲームにしていた記憶があります。
発送作業をみんなでやるときも、封入件数を競い合ったりしていましたが、そんな風にやっていると、あっという間に終わります。もし同じような「無味乾燥な作業」があったら、騙されたと思ってやってみてください。
(1)主体的に取り組むように転換する
(2)まず始めてしまう
(3)ゲーム化する
この3つの仕事癖を身に付けてしまえば、今後、どんな大きな仕事、責任ある仕事を任されるようになっても、必ず楽しく仕事をすることができます。
突き詰めれば、すごい経営者やデキる役員・部長・課長たちも、やっているのはこの3つ。20代のうちに自分のものにしてしまえば、30代以降も怖いものなどありませんよ!