今回もちょっと変わったご当地缶詰の紹介です。牛たん料理で知られる宮城県には、何と牛たん入りのおでん缶詰があるそうです。
「おでん缶ブームは去りましたが、逆にご当地のおでん缶は進化してます!」
鼻息も荒く語る缶詰博士。一体どんなふうに進化しているのか、さっそく教えていただきましょう。
おでんは得意
かつて秋葉原から発信されたおでん缶ブーム。専用自販機の前にオタクたちが並び、缶から器用に食べる姿があった。
ブームは去ったけど、おでん缶そのものが終わったわけじゃない。もともと缶詰は煮込み料理と相性がいいので、おでんは得意分野なのであります。
今回紹介するのは宮城の「阿部善」が出している「牛たん入り仙台塩おでん」。阿部善はかまぼこなどの練り物が本業だ。だからおでんだってウマいのだ。
牛たんが気になる
さあ本日もご唱和よろしくです。開缶!
寒い時期なので脂が表面に浮いている。その下にはちくわらしきもの、うずらの卵らしきもの、小判揚げ的なものが見え隠れしている。
中身は一体どーなっているのか。とくに牛たんはどんなお姿なのか。期待は高まる。
これも仕事です
ということで具だけ並べてみた。こんなことするのって品がないよな~と思いつつ、(まっ、仕事だカンな)とひとり頷き、内容を確認していく。
上から時計回りに、しらたき×1(ちゃんと巻いてあるのがエラい)、ちくわ×1、大根×2(けっこう分厚い)、とうふ小判揚×1、牛たん×2、小判揚×1、うずらの卵×2という内容だった。具だくさんと言ってもいいのではないか。
出汁割りヤバし
かくのごとし。小鍋に汁ごと入れて温めれば、よりおいしくいただけるはずだ。
以下はそれぞれの具の感想である。
(1)しらたき:しゃくしゃく歯触りが最高。味も程よく染みている。
(2)ちくわ:味が染みてる。柔らかい中にむっちり歯触りも残っている。
(3)大根:歯で噛む必要なし。味も染み染み。
(4)とうふ小判揚:中が柔らか。
(5)小判揚:練り物の味と汁の味が合わさってる。歯応えも良し。
(6)牛たん:脂身のとろっとしたとこ、肉の線維の両方が味わえる。うまみも抜けておらず、牛肉特有のミルキーな香りまである。モーたまらん。
汁は味付けが程よく、塩味ベースなのでちょいと上品な感じ。様々な具のうまみが溶け込んでいて文句なくおいしい。
この汁で清酒や焼酎を割って呑むと、おでん屋さんで出てくる「出汁割り」というヤバい酒になる。ぐいぐい呑めてしまうので要注意ですぞー!
缶詰情報
阿部善商店/牛たん入り仙台塩おでん 280g 6缶セット3,600円(税別)
同社ショッピングサイトで購入可