サラダにツナ缶は定番メニューの一つ。我が家ではツナ缶にすりゴマとポン酢を混ぜてドレッシングにして、野菜にかけて食べています。とてもおいしいのですが、毎回だとちょっと飽きることも。
ほかに同じように使える缶詰がないか缶詰博士にたずねると「鶏ささみのフレークがあります。それもマヨっぽい味付きです」との情報をいただきました。"ぽい"というのが謎ですが、味付きならサラダにも合いそうですね。
サラダチキンの波は缶界にも
チルド商品でずっと人気が続いているのが「サラダチキン」であります。ほぐして野菜に乗せるだけでボリューミーなサラダができちゃう優れもので、その影響は缶界(缶詰業界)にも及んでいる。サラダ用の鶏肉缶詰が増え、昨年は肉類缶詰全体の売り上げも伸びたそうな。
今回トリ上げる缶詰もサラダを意識した商品で、名前もずばり「秋田サラダ鶏」。国産鶏のささみをほぐし、豆乳で作ったマヨネーズ風味付けにしてある。
粗ほぐしが良し
本日もご唱和ください、開缶(声に出してね)! 前面まっしろで、一見すると白和えみたい。しかしフォークですくってみると、中から現れたのは粗くほぐした鶏ささみであります。
鶏でも魚でも、フレークは粗いほうが嬉しい。食べ応えがあるし、より高級感があるからだ。実は製造面から見ても、細かくするより粗くするほうが手間が掛かるんですぞ。
好みの味に仕上げる
かくのごとし。小さな深皿に入れて野菜と一緒に盛りつけた。あとは野菜にまぶしながら食べればよし。
トリあえずそのままひと口いただくと、予想に反して味付けが甘い。そして酸味はほとんど感じない。豆乳マヨは、一般の卵から作ったマヨとはまったく違う味なのだった。
そのままぱくぱく食べてもおいしいけど、野菜と合わせるならもっと酸味が欲しくなる。そこで米酢を混ぜてみたら、ちょうど好みの味に変わってくれた。もともとの味に甘みがあるから、酢のとがった酸味をうまいこと和らげてくれている。こうして自分好みの味にアレンジするのはちょっとままごとにも似ていて、料理をやっていて楽しい部分でありますね。
サラダ以外の用途でも、トーストに塗ったり、卵焼きに入れたりと、活躍の場面がいろいろありそうですぞ。
缶詰情報
こまち食品工業/秋田サラダ鶏(80g)
希望小売価格370円(税込)
同社直販サイトなどで購入可
黒川勇人/缶詰博士
昭和41年福島県生まれ。公益社団法人・日本缶詰協会認定の「缶詰博士」。世界50カ国以上・数千缶を食している世界一の缶詰通。ひとりでも多くの人に缶詰の魅力を伝えたいと精力的に取材・執筆を行っている。テレビやラジオなどメディア出演多数。著書に「旬缶クッキング」(ビーナイス/春風亭昇太氏共著)、「缶詰博士が選ぶ!『レジェンド缶詰』究極の逸品36」(講談社+α新書)、「安い!早い!だけどとてつもなく旨い!缶たん料理100」(講談社)など多数。
公式ブログ「缶詰blog」とFacebookファンページも公開中。