缶詰の多種多彩さに驚く今日この頃。もはや缶詰にできない食べ物はないのかと思えるのですが、そうなると逆に"ない"缶詰を探したくなるもの。そこで思いついたのが豚肉の缶詰です。あまり聞いたことがありません。
さっそく缶詰博士に問いただすと「確かにあまり多くありません。メジャーなものだとスパムですね」とあっさり回答が。そういえばあれも豚肉でした。
「でも、今回はちょっと面白い豚肉缶を紹介しましょうウフフ」と不敵な笑みを浮かべる博士。いったいどんな缶詰なのでしょう?
少数精鋭
缶詰と聞いてまっさきに思い浮かぶのがサバ缶というあなたは正しい。確かに日本は魚介缶詰が多いのだ。でも、その合間に見え隠れする肉の缶詰も忘れてはいけませぬ。中でも、少数精鋭で闘っている豚肉の缶詰を忘れてはいけませぬ。意外とレアなカテゴリーなんですぞ。
そこでご登場いただいたのは、缶つまの新商品「国産和豚もちぶたハツ塩味」。この2月に発売になったばかりの新商品であります。缶つまといえばおつまみ缶詰の代表格でありますから、きちんとお酒も用意して。いよいよご対面〜!
ねっとり柔らか
さあ本日もご唱和ください。開缶!(声に出してね)。3分湯せんしておいたので、フタを開けた瞬間(いや、瞬缶といいたい)から香りが爆発。ちょっとスパムに似た香りだが、もっと穏やかで、モツ系の匂いも含まれている。
それもそのはず、これは豚ハツの缶詰なのだ。焼きトン屋さんでしか食べられないような部位を、こうして缶詰で手軽にいただける。なんといい時代でありましょう。
NO臭み&MAXうまみ
かくのごとし。小さなスキレットで熱々にして、春菊を添えてみた。
ひと口大にカットされた豚トンを頬張ると、美味しい肉のジュースが飛び出してきた。モツ系特有の、食欲を持続させる美魔女的なうまみがMAXのまま止まらない。
食感はねっとり柔らかいが、噛んでいるとさくさくとした繊維を断ち切る噛み応えもある。味付けはほど良く、塩味ベースで比較的あっさり。しかしハツのうまみが強いから物足りなさを感じないわけです。そのうま汁をまとわせた春菊も絶佳でした!
缶詰情報
国分グループ本社/缶つま 国産和豚もちぶたハツ塩味
希望小売価格 300円(税別)
同社アンテナショップ「ROJI日本橋」ほかネット通販などで購入可
黒川勇人/缶詰博士
昭和41年福島県生まれ。公益社団法人・日本缶詰協会認定の「缶詰博士」。世界50カ国以上・数千缶を食している世界一の缶詰通。ひとりでも多くの人に缶詰の魅力を伝えたいと精力的に取材・執筆を行っている。テレビやラジオなどメディア出演多数。著書に「旬缶クッキング」(ビーナイス/春風亭昇太氏共著)、「缶詰博士が選ぶ!『レジェンド缶詰』究極の逸品36」(講談社+α新書)、「安い!早い!だけどとてつもなく旨い!缶たん料理100」(講談社)など多数。
公式ブログ「缶詰blog」とFacebookファンページも公開中。