缶詰博士の黒川氏によると、缶詰の中には「不味ウマ缶」というジャンルがあるそうです。見た目は不味そうなのにそれなりにおいしく、ちゃんとファンも付いている缶詰のことだそうで、そんな缶詰を博士はより愛おしく思っているとか。

「このあいだ見つけたマカロニ缶がまさに不味ウマでした。これ、好きな人がけっこういると思うな」

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  • ウエルタス/マカロニチーズ 200g 410円(酒のやまや価格)

    ウエルタス/マカロニチーズ 200g 410円(酒のやまや価格)

やまやでニッチな缶詰を発見

新しい缶詰を発見するために、日々いろんなお店を巡回しております。「酒のやまや」もそのひとつで、かなりニッチな缶詰を見つけることもしばしば。

先日も銀座のやまやでスペイン製の缶詰を見つけてしまった。何と、マカロニチーズの缶詰であります。これはきっと不味ウマ缶に違いない!

  • マカロニチーズの内観

    マカロニチーズの内観

チェダーチーズを使用

あえて常温で開缶すると、表面にはチーズソースがこってりと固まっていた。その下にはフジッリと呼ばれるくるくる形状のマカロニが埋まっており、見た目がなかなか不味そうで良し。

ソースに使っているチーズはチェダーだそうで、確かに色合いもチェダーらしいオレンジ色だ。こうして開けただけでも、チェダーの濃厚な香りがずんずん拡散してくる。

  • マカロニとチーズソースの様子

    マカロニとチーズソースの様子

柔らかいマカロニで正解

フォークでひと口分を掘り出すと、マカロニはあっけなく千切れた。缶詰は高温で加熱するから、当然マカロニも柔らかく煮えちゃっているわけだ。

そのまま食べると、チーズの香りが予想以上に豊かで、チェダーらしいコクも味わえる。それがマカロニに染みこみ、表面にも絡み、それなりにちゃんとおいしい。

何というか、夕べ作ったマカロニチーズを、冷え固まったままで食べているような感覚だ。

ところで、パスタといえばアルデンテ(歯応え)じゃないとイカンという人もいると思うが、イタリアではマカロニのようなショートパスタをくたくたに煮て食べることも多い。

なのでこの缶詰の柔らかマカロニは、ある意味で正解であります。

  • あらためて湯せんしていただく

    あらためて湯せんしていただく

キャンプや登山にいい

かくのごとし。フタを開けた缶詰をあらためて湯せんして温め、シェラカップに盛りつけた。トッピングしたのはイタリアンパセリと黒コショウであります。

温めたことによりチーズソースが溶け、香りがより引き立った。濃厚なチーズ味にピリ辛の黒コショウが良く合う。ちょいとデリカテッセンで買ってきた惣菜のようになった。

写真でもお分かりだと思うが、この缶詰はキャンプや登山にいいと思う。疲れているときは常温のまま食べちゃえばいいし(それなりにおいしい)、湯せんで温めればちゃんとおいしくなる。

こんな不味ウマ缶を、僕はとても愛しております。

缶詰情報
ウエルタス/マカロニチーズ 200g 410円(酒のやまや価格) 酒のやまやのほか輸入食品店やショッピングサイトで購入可