缶入りのハンバーグ「缶バーグ」が登場したときは驚きました。フタを開けると大きなハンバーグが1つ入っていて、その周りにはおいしそうなソースがたっぷり。

この連載の第131回で「デミグラスソース味」と「和風ソース味」を紹介しましたが、最近になってその新商品が出たとか。

「今度のお味はカレー味! もうおいしい予缶しかしないです」

缶ジャレを交えてあおってくる缶詰博士の黒川氏。取りあえず1度落ち着いてもらって、冷静なレポートをお願いします!

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  • 吉澤畜産/缶バーグ カレーソース味 160g 972円

    吉澤畜産/缶バーグ カレーソース味 160g 972円

ニューバージョンはカレー味

あらためて申し上げたい。「たいがいの料理は缶詰にできるんだ!」と。

そのことを再認識したのは、ハンバーグが缶詰になって登場したときだった。

手掛けたのは銀座の老舗精肉店&料理店を経営する「吉澤畜産」で、缶詰製造を請けたのが宮城県石巻市の「木の屋石巻水産」という黄金タッグ。

商品名は「缶バーグ」という、誰が読んでも「うん、間違いないネーミングだ」と思わせる名前だった。デミグラスソース味と和風ソース味でデビューしたが、この4月にニューバージョン「カレーソース味」が加わった。果たしてどんなお味なのか?

  • 缶バーグカレーソース味の内観(湯せんで温めてある)

    缶バーグカレーソース味の内観(湯せんで温めてある)

ジャポニカ米が進みそう

缶ごと湯せんで温めてからオープン! 立ち昇ってきたのは穏やかなお家カレーの匂いだった。

ソースを舐めてみると、玉ネギの甘みとスパイス、それにハンバーグの肉汁が溶けあっており、辛味は少ない。昨今流行のスパイシーカレーとはベクトルが異なっており、ふっくら炊いたジャポニカ米が進みそうな味付けだ。

  • ハンバーグの様子

    ハンバーグの様子

被写体ブレしそう

ハンバーグを引き出すと、この有様。サイズがフタを取ったあとの内径ぎりぎりなので、雑に引き出そうとするとフチに引っかかってしまう。そのギリギリサイズが嬉しい。

厚みも申し分なく、どっしりとした重量感がある。こうしてフォークに刺して片手で持ち上げると手が震え、被写体ブレしそうである。

  • ワンプレートでカレーランチに

    ワンプレートでカレーランチに

肉がカレーに負けていない

かくのごとし。グリルした玉ネギとインゲンを加えて今日のランチにした。ジャポニカ米が進みそうと書いたけど、途中で気が変わってインディカ米に変更しております。

ハンバーグを切ってみると、断面が美しいロゼ色をしている。肉の合間には刻んだ玉ネギも見える。肉はやや粗挽きで、肉の粒をかんでいる感覚がはっきり分かる。

温かい状態だと牛脂の滑らかさが感じられ、冷めるにつれて舌触りがざらっとしてくるが、牛脂の甘さは変わらず。

カレーソースとの相性もよく、肉がカレーに負けていない。何しろこのハンバーグはA5ランクの松阪牛を36%使っているのだ。負けたら困るではないか。

常温のままでもちゃんとおいしいが、温めた方が味・食感ともにモアベターなのは間違いないですぞ。

缶詰情報
吉澤商店/缶バーグ カレーソース味 160g 972円
同社直販サイトなどで購入可