ニンニクと唐辛子を入れたオリーブオイルで食材を煮るスペイン料理「アヒージョ」。日本でもすっかりおなじみですが、今では「独自のアレンジが進んでいる」と缶詰博士の黒川氏は言います。
「特にしょう油を使ったアレンジは美味。意外かもしれませんが、オリーブオイルとしょう油は相性抜群なんです!」
行政を挙げて推し活
最近、千葉県が行政を挙げて推しているのが「黒アヒージョ」というご当地グルメだ。隠し味に千葉県産しょう油を使うのが定義で、黒アヒージョの"黒"というのもしょう油の色を表している。
何しろ同県はしょう油の生産量日本一。農水産物だって豊富にある。そしてアヒージョという調理法はどんな食材ともケンカをしない。
そんなこんなで爆誕した黒アヒージョは、これから千葉の新たな名物になるかもしれない。
今回紹介する信田缶詰「いわしの黒アヒージョ」も、そのひとつであります。
色は黒くない
さっそく開缶してみると、色はちっとも黒くない。黒アヒージョだから汁まで黒いのかと思っていたけど、それは短慮でありました。醤油はあくまで隠し味なんだっけ。
ひと口大にカットしたイワシの身がぎっちり詰められ、隙間に赤唐辛子が入っているのが見える。
掘っても掘っても
イワシはボテッと太っており、腹の柔らかい部分はすぐにも千切れそうだ。
身を崩さないようにひとつずつ取り出していくと、掘っても掘ってもイワシが出てくる。面白いのでバットに並べたら、切り身が10コも入っていた。
サイズにもよるだろうけど、イワシ1尾分よりも多く入ってるのではないか? 嬉しいことであります。
味付けがよし
かくのごとし。スキレットにいわしの黒アヒージョを汁ごと入れ、千葉県産の小松菜とミニトマトを加えて熱々にした。小松菜はもともと東京の野菜だけど、今は千葉でも栽培されてるからよしとする。
さて、肝心のお味だが……。このアヒージョは味付けがいい。ほんのりした甘さがあり、しょう油がいい風味を全体に加えている。
唐辛子の利いたオイルは飲み込んだあとにピリッとした刺激を残すし、何よりイワシ特有の青臭さとえがらっぽさを感じさせない。
この缶詰をキャンプに持ち出して、地元の野菜を加えて食べたらもっとウマいだろうなァ。
缶詰情報
信田缶詰/いわしの黒アヒージョ 190g 398円
同社直販サイトなどで購入可