世界の料理にふくやの明太子を組み合わせた「ご当地ぴりり」缶詰シリーズ。
これまで「めんチリコンカン」(アメリカ)、「めんビーフハッシュ」(沖縄)が発売されましたが、今度はタイのカオマンガイをベースにした「めんカオマンガイ」が出たそうです。
「カオマンガイに明太子って、どういう絡み方?!」と、缶詰博士の黒川氏も興味津々です。
味の想像がつかない
カオマンガイは鶏スープで炊いたご飯にゆで鶏を乗せたタイ料理である。タイではとてもポピュラーな料理で、専門店が多数存在するほど人気がある……と、それくらいは知っているけど、僕はカオマンガイを食べたことがない。
なので、そのカオマンガイに明太子を組み合わせたという「めんカオマンガイ」の味も想像がつかない。
おまけに、パッケージには「ご飯にまぜるだけ! たっぷり2合分!」という文言が書かれている。つまりこれは混ぜご飯の素でもあるわけだ。うーん、ますます味の想像がつかないぞ。
それにしても、このデザインは可愛いな。
かしわ飯がヒント
パッケージは展開できるようになっており、裏面にもイラストと説明文が書かれている。この仕組みは既存商品「めんチリコンカン」(第235回で紹介)と同じであります。
説明文によると、本場のカオマンガイが炊き込みご飯なのに対して、めんカオマンガイは混ぜご飯で食べるよう開発したという。日本には「かしわ飯」という鶏肉の混ぜご飯があり、そこからヒントを得たらしい。ふむふむ。まっ、炊き込みより混ぜるほうが楽でいいよね。
レモングラスが鮮烈
めんカオマンガイの内観はこんな具合。オレンジ色のこってりした液体の中に、細切れになった鶏肉が混ざっている。その表面から濃厚な鶏エキスといった匂いが立ち昇ってくる。
ちょいとすくって舐めてみると、鶏肉のうまみが実に濃い。明太子のピリ辛もやってきて、最後はなぜかかっぱえびせん的うまみが残る。面白い。
その中身を、炊き上がった2合のご飯に混ぜこむと、今度はレモングラスの香りがぐんと立ち上がった。何と鮮烈。何と爽快。台所があっという間にタイランドになった。行ったことはないけど。
明太子が味を支える
かくのごとし。ご飯茶碗に詰めて、皿にひっくり返して、チャーハン風に盛りつけた。この上に鶏肉のスライスが乗るのがカオマンガイだけど、めんカオマンガイの場合は鶏肉がご飯に混ざっているわけだ。混ぜご飯だもんね。
で、肝心のお味だが……。すごくウマいです。スプーンが止まらないくらいに。鶏のうまみと、ピリ辛で甘じょっぱい味がご飯にまんべんなく絡んでいて、それを味わっている間中、レモングラスの香りが鼻から抜ける。
明太子が入っていることを忘れそうになるけど、よーく味わうと、味の底辺あたりにいるのが分かる。全体の味を支える黒子役なのであります。
缶詰情報
ふくや/めんカオマンガイ 150g 594円
ふくや直販サイトなどで購入可