缶詰博士の黒川氏によると、缶詰業界で近年ブレイクスルーが起きたそうです。それは麺類の缶詰化に成功したこと。
「従来は麺が伸びてふにゃふにゃになっていたんです。その難問がついに解決されました!」
今回紹介するあんかけスパゲッティも、そのブレイクスルーのおかげで生まれたそうです。一体どんな缶詰なのでしょう?
有名な名古屋めしなのに
スパイシーなトマトソースを、中華料理の"あん"のように掛けて食べるのが名古屋名物「あんかけスパゲッティ」だ。名古屋人なら「週に何度か食べるのがフツー」と言われ、県外の人でも「有名な名古屋めしだよねー」と認知している。
でも、県外の人で実際に食べたことがある人はどのくらいいるのだろうか。少なくとも僕は食べたことがありませぬ。煮込みうどんとか味噌カツは何度も食べてるのに。
あんかけスパゲッティを初めて世に出したのはスパゲッティヨコイだそうで、そのヨコイさんから9月11日、「あんかけスパゲッティ」の缶詰が発売された。これぞ渡りに船。さっそく入手して試食することにした。
トマトソースを絡める
開けてみると、中にはスパゲッティがびっしり詰まっている。が、トマトソースが見当たらない。一体どこへ消えたのか?
ちなみに、この缶詰を製造しているのはホテイフーズであります。スパゲッティヨコイと共同開発しており、試作するたびにヨコイの副社長・横井慎也さんが立ち会ったという。
で、その共同作業の中で浮上したのが、トマトソースは麺に掛けずに"絡める"という手法だった。ソースの水分で麺が伸びるのを回避しているのだ。
企業秘密いろいろ
麺が伸びたり、ふにゃふにゃになったりするのを防ぐ工夫は他にもある。例えば、スパゲッティは缶詰ならではの高温加熱に耐えられるように開発された専用太麺だったりする。他にも企業秘密の工夫がいろいろあるらしい。
具はウインナーソーセージにマッシュルーム、ピーマン、タマネギが入っていて、ヨコイのメニューの中でもスタンダードな具である。ウインナーは皮が赤くてレトロ感があり、ちょいと嬉しい。
濃厚でスパイシー
かくのごとし。ネットでヨコイのメニューを眺めていたら、名古屋名物の海老フライを添えた「海老ネーズ」というのがあったので真似てみた。海老フライが大きすぎておかしな絵面になっているけど、ご容赦ください。
とにもかくにも、初めてのあんかけスパゲッティだ。柔らかいが弾力のある麺をかむと、甘酸っぱいトマトソースのうまみが口いっぱいに広がり、それがドライトマトのように濃厚。
さすが濃厚味付けで知られる名古屋めしであります。と、すぐに黒コショウの辛みと香りが立ち上がって喉の奥を刺激する。かなりスパイシー。さすが辛いの大好き名古屋めしであります。
具もそれぞれ存在感があり、中でもピーマンがいい仕事をしている。正統派の洋食的風味を全体に与えているのだ。いいね!
缶詰情報
スパゲッティヨコイ/ヨコイのあんかけスパゲッティ 105g 594円
全国の小売店やコンビニ、ECサイトなど(販売はスパゲッティヨコイ)