朝晩はすっかり冷え込むようになり、熱いお酒が恋しくなってきました。家に帰ったらまずは一杯やりたい。おつまみは簡単に食べられるもの。でも、ちゃんと美味しいのが最低条件。そんなシーンにぴったりの缶詰を缶詰博士が見つけてきました。

器にあけるだけで美味しいおつまみ缶詰とは、一体どんなものでしょう?

  • 青森発のグルメ缶詰「brew」シリーズ。全3種類

秋の酒肴はシンプルがよい

くたびれたときの清酒って、いいものですね。熱く燗をしたところをきゅっとやって、塩辛なんかをちょいとつまむ。ああ、清酒ってどうして心に染みるのでしょうね。

いつもと違って文体がていねいなのは、秋風に吹かれて少し感傷的になっているからであります。そんなときの酒肴は塩辛とか、炙った厚揚げとか、そういう手間の掛からないものがいいですね。今年5月に発売された青森のグルメ缶詰「brew」シリーズもまた、そんな手間の掛からない缶詰であります。

  • 3種類のうちの1つ「青森シャモロックのアヒージョ」

酒も人も醸しが大事

brewは「醸す(かもす)」の意味だそうです。酒造りの現場でよく使われる言葉ですが、普段の生活でも醸すべきことがたくさんありそうな気がします。とりわけ人間関係などは、慌てることなくじっくりと醸したいものですね。

brewには「青森シャモロックのアヒージョ」799円(税込。以下同じです)、「ウニ入りホタテマヨネーズ」648円、「 いわしの和風マリネ」486円の3種類があります。どれも美味しそうですが、今日は代表して青森シャモロックさんにご登場いただきました。

  • 開缶。湯せんで温めてあります

一転して食欲モード

フタを開けた瞬缶、香ばしいにんにくの匂いが立ち昇りました。アヒージョですから当然かもしれません。パンチのある本格的な匂いが、感傷&ていねいモードになっていた私に襲いかかります。食欲が湧き上がるのを止めることが出来ません。

  • 好みの器にあけるだけ

共通項はあさ開の酒粕

brewの販売サイトを見ますと「缶から器にうつすだけで日本酒バル気分が味わえる」とあります。忙しく働く女性などが、一日の終わりに手軽にお酒を楽しめるよう開発したのです。

3種類とも青森の美味しい食材をメインにしてありますが、共通しているのは清酒・あさ開の酒粕を加えていることです。

  • 炙った青森シャモロックがたまらない

清酒を活かすマイルドな味わい

ひと口頬張りますと、しっかりとした塩気と共に鶏のうまみがじわじわ湧き出てきます。ブロイラーと違った歯応えは、さすが青森が誇る地鶏シャモロックです。鼻から抜ける匂いにも鶏特有の鉄分臭さがなく、そのかわりほの甘い匂いがするのは酒粕効果でしょうか。 にんにくも唐辛子も利いておりますが、全体的にはマイルドな味付けです。ですから甘い純米吟醸酒と合わせても、お酒の風味をきちんと味わえます。

こうなるとほかの2品も気になってまいりますが、お酒の酔いもほどよく回り、キーボードを打つ手がだいぶ怪しくなってまいりました。いつかまた機会がありましたらご紹介いたしましょう。

缶詰情報
青森シャモロックのアヒージョ(65グラム、799円)
ウニ入りホタテマヨネーズ(70グラム、648円)
いわしの和風マリネ(75グラム、486円)
あさ開楽天ショップ、味の加久の屋楽天ショップ、ためのぶストア楽天ショップのほか、八戸市や盛岡市の一部お土産店等でも購入可

黒川勇人/缶詰博士

昭和41年福島県生まれ。公益社団法人・日本缶詰協会認定の「缶詰博士」。世界50カ国以上・数千缶を食している世界一の缶詰通。ひとりでも多くの人に缶詰の魅力を伝えたいと精力的に取材・執筆を行っている。テレビやラジオなどメディア出演多数。著書に「旬缶クッキング」(ビーナイス/春風亭昇太氏共著)、「缶詰博士が選ぶ!『レジェンド缶詰』究極の逸品36」(講談社+α新書)、「安い!早い!だけどとてつもなく旨い!缶たん料理100」(講談社)など多数。
公式ブログ「缶詰blog」Facebookファンページも公開中。