缶詰博士の黒川氏によると、缶詰メーカーには社歴の古い会社が多いそうです。なので"創業○周年"や"発売○周年"を謳った缶詰がときどき発売されるとか。
「やきとり缶で知られるホテイフーズも、今年で創業90周年。それを記念したゴージャスやきとり缶、白トリュフ味が出てますぞ!」
200円代はお安い
ホテイフーズが3月に発売したやきとり缶は、何と白トリュフ味であります。
同社のやきとり缶は、2022年に累計発売数10億缶を達成。さらに今年で創業90周年と、めでたい出来事が続いている。それを記念しての数量限定発売なのだ。(白トリュフ味!)。
パッケージも過去イチで豪華。目にも眩しい金色かつ市松模様である(白トリュフ味!)。気になるのはお値段だが、たれ味などのスタンダードなやきとり缶が183円なのに対して、こっちは216円(どちらも税込)。
その差は33円と、けっこうあるような、そうでもないような、よく分からない気がするが、それでも200円代だ。十分お安いのではないか(白トリュフ味!)。
たじろぐほど強烈
いよいよ開缶! 一見したかぎりは既存のやきとり塩味と変わらないようだが、それとは明らかに違う点がある。匂いだ。
香ばしく焼いた肉のような匂いと、生のガーリックのような刺激的な匂い。それら白トリュフ特有の匂いが、炭火焼きの鶏肉の匂いとミックスされて、ズンズンと迫ってくる。ちょっとたじろぐほど強烈であります。
おいしさを引き出している
これだけ匂いが強烈なのは、開ける前に缶を湯せんで温めたから。常温のまま(例えば摂氏20度)で開けると、ふんわりと立ち昇ってくる程度である。
とはいえ、匂いの質は変わらない。鼻を近づけてくんかくんかすると、例の匂いが胸の奥までズーンと届く。
このままひと口ほおばったら、再び衝撃がやって来た。鶏肉がやたらとウマい。白トリュフの匂いが、炭火焼きの鶏肉のおいしさを引き出しているらしい。
しょう油とも合う
かくのごとし。世界三大珍味とも言われる白トリュフなのに、親子丼にしてしまった。鶏肉を味わっているうちに、和食にアレンジしてもおいしそうな気がしたのだ。
ごはん、玉子焼き、海苔、鶏肉+缶汁をうまく合わせて、ひと口……。
んふー。実にウマい。白トリュフの匂いがごはんや海苔とマッチしているし、玉子焼きとの相性もいい。
調子に乗ってしょう油を掛けてみたら、ますますおいしくなった。それでも白トリュフの匂いはしっかり活きております。
缶詰情報
ホテイフーズ/やきとり白トリュフ味 70g 216円
同社の直販サイトや一部の小売店などで入手可(数量限定販売)