料理する気力も時間もないけどお腹はぺこぺこ。そんな時にぴったりなのが缶詰を使った丼物です。例えばさんまの蒲焼缶なら、開けてそのままご飯に乗せるだけでも基本OK。洗い物も最小限で済みます。
しかし缶詰博士は「さんま蒲焼丼なら○○を足すだけで絶品になる」と言います。果たして●●とは一体何なのでしょう?
茶色い食べもの最強説
白ごはんに茶色い食べものはウマい。蒲焼、カツ丼、親子丼と、みんな茶系一族であります。
実は缶詰も茶系一族。中でもさんま蒲焼缶詰は、昔から庶民の蒲焼として常に人気だ。何しろツナ缶をのぞく魚介缶で常に売上トップ5位以内をキープしているのだ(POSデータ)。
あのこってり濃い味が美味しいのだけど、今の健康志向に寄せてきたのがマルハニチロの新商品「減塩さんま蒲焼」。従来品と比べて何と塩分25%カットであります。
余熱の湯せんをマスターしよう
さんま蒲焼缶は温めるともっと美味しい。それには湯せんが一番だ。小鍋に湯を沸かし、沸騰したら火を止める。そこに開缶前の缶詰を5分浸けておけば中まで熱々になる。
缶詰は金属だから熱伝導率が高い。それゆえ沸騰後の余熱で充分なのだけど、缶そのものが熱くなるので、取り出すときはトングなどを使うべし。あとは触れるくらいまで冷めるのを待って、フタを開ける。
ちなみに残った湯は、空になった缶の中を洗い流すのに使えますぞ。
パック品も上手に活用
缶詰を温めているあいだに長芋をすり下ろす。その手間を省くならパック入りのとろろでよし。ご飯だってレンチンでOKだ。
レシピは開けて乗せるだけ
缶詰、ご飯、とろろが準備できたら缶成は間近であります。まずは器にご飯を平らに盛りつけて。
とろろはたっぷりと、ご飯が見えなくなるくらい掛けるのがオススメ。何しろこのレシピは、とろろとさんま蒲焼の両方が主役なのだ。
とろろの上にまずは缶内にあるタレを全部掛ける。そこにさんまの身を並べれば缶成。
メンタル回復にもいいようです
かくのごとし。見た目的には青ねぎや大葉を加えたいけど、今回はそういうの一切ナシ。さんま蒲焼、とろろ、白ごはんの3者だけでよし。
減塩さんま蒲焼は、そうと言われても減塩なのかどうか分からないほど味がしっかりしている。タレの粘度が従来品よりすっきりしているのは逆に好印象。香ばしく焼き上がったさんまと甘辛いタレは、野趣溢れるとろろと相性抜群。異次元のウマさなり。
薬膳の世界では、白い食材は精神的な落ち込みなどに効くと言われている。このレシピもベースはとろろと白ごはんという白食材。仕事でうまくいかなかったときなどのメンタル回復にもきっと役立ちますぞ。
缶詰情報
マルハニチロ/減塩さんま蒲焼(100g)
参考価格 220円(税別)
スーパーやコンビニなどで購入可
黒川勇人/缶詰博士
昭和41年福島県生まれ。公益社団法人・日本缶詰協会認定の「缶詰博士」。世界50カ国以上・数千缶を食している世界一の缶詰通。ひとりでも多くの人に缶詰の魅力を伝えたいと精力的に取材・執筆を行っている。テレビやラジオなどメディア出演多数。著書に「旬缶クッキング」(ビーナイス/春風亭昇太氏共著)、「缶詰博士が選ぶ!『レジェンド缶詰』究極の逸品36」(講談社+α新書)、「安い!早い!だけどとてつもなく旨い!缶たん料理100」(講談社)など多数。
公式ブログ「缶詰blog」とFacebookファンページも公開中。