缶詰博士の黒川氏によると、缶詰の中には"困っている人たちを助けたい"商品があるそうです。とくに防災備蓄品として開発されたものに多くあり、その多彩さにいつも驚かされるとか。
「今回紹介するのもそんな缶詰ですが、まず驚いたのは味の良さ。フツーにおいしいんです!」
歯茎で潰せるほどの柔らかさ
一見するとオーソドックスな惣菜缶詰。でもその実態はハイテクを駆使した非常用やわらか缶詰。それが「ソフミール 肉団子の甘酢あんかけ」であります。
やわらか缶詰というのは、食材が「歯茎で潰せるほどの柔らかさ」ということ。それすなわち、かむ力や飲み込む力が弱い人でも安心して食べられるということだ。
食材の形そのまま
パッケージに明記してあるのが「そしゃく困難者向け」という言葉。例えば介護食で、食材をミキサーですり潰して成形したものがあるけど、ソフミールは食材の形がそのまま残っているという。本当に歯茎で潰せるのだろうか?
あっさりと潰れる
中身の一部を取り出して実験してみた。ひと口大にカットされたニンジンを、へなへなの木製フォークで押してみると、なんとなんと。あっさりと潰れてしまったのであります!
肉団子もニンジンと同様、あっさり潰れてしまった。でもひき肉の粒は存在しているから、ミキサーですり潰した状態と違い、粒の舌触りがちゃんとある。と同時に、粒自体が柔らかいため、飲み込んた時に喉に引っかかりにくい。
もうひとつの具材のインゲンも、皮はもちろん中の豆まで柔らかかった。
健常者が食べても美味
ソフミールはシリーズになっていて、他にも「さばの味噌煮」と「牛肉と根菜の旨煮」がある。どれも食材の形は保たれているのに、舌と上あごで簡単にすり潰せるのがすごい。
その秘密は「凍結含浸法」という特許技術を使ったから。食材を凍結してから真空ポンプ内で減圧し、酵素を加えることで柔らかくするという、よく分からないけどすごいハイテク技術なのであります。
そしゃく困難者向けの非常食ではあるけれど、健常者が食べてもフツーにおいしい。とくに肉団子の甘酢あんかけは、甘みと酸味がはっきりしていて、それでいて食塩相当量は100g当たり1.1gと低め。よくできてますぞー。
缶詰情報
メディア・グローブ/ソフミール
肉団子の甘酢あんかけ 160g 648円、牛肉と根菜の旨煮 160g 648円、さばの味噌煮 160g 702円
ソフミール公式サイトで入手可。4月以降はショッピングサイト「ヘルスディッシュ」でも購入可。