先日スーパーに行って驚きました。サバ缶が品薄になっていたのです。記録的な不漁が続いて、缶詰メーカーがサバ缶を製造できなくなっているとか。
缶詰博士の黒川氏に訊いてみると「サバは海の生き物。獲れなかったら造れないのは道理」と、そっけない答えが返ってきました。
「同じ青背の魚ならイワシもいいじゃないですか。例えばこれ、あいこちゃんの新しいイワシ缶ですぞ」
代替にイワシ缶
缶界は今、サバ不漁の話題で持ちきりだ。「八戸漁港は水揚げゼロ」「岩手も宮城も絶望的」など、ただごとならぬ事態であります。
サバが獲れなくなった原因は「海水温度が上がったため、冷たい海水を好むサバが寄りつかなくなった」と言われている。すぐに解決する問題じゃないから、当面は不漁が続く可能性が高い。となると、国産のサバ缶が今後は希少品になるかもしれない。
そこで代替として提案したいのがイワシ缶であります。体にいいDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)の量はサバ缶より多いと言われているし、味付けだっていろんなタイプが揃っている。
「あいこちゃん脂のり☆のりいわし生姜☆パワー」も、伊藤食品が昨年末に発売した新しいイワシ缶だ。
ミルキーな匂い
いつものごとく湯せんして、開缶。むっ、これはいいぞ。香りがいいですぞ。
イワシの匂いにしょう油の匂い、生姜の匂いが、まずある。しかしそこに、なぜかバターを連想させるミルキーな匂いが混ざっているのだ。ナニコレ、不思議。イワシの脂がそうさせるのか?
臭みもえぐみもない
イワシの身はこの通り。丸々と太っていて、はち切れそうなほど皮が張っている。この皮の下は間違いなくDHAとEPAの巣窟でありましょう(ほめてます)。
味付けは甘めの砂糖しょう油味だ。まろやかですっきりしており、その甘い味がイワシによく合っている。これだけ脂が乗っていても食べ飽きない。
味付けいらずの春巻きレシピ
かくのごとし。伊藤食品の公式サイトに載っていた「いわしと茄子の春巻き」というのを再現してみた。すごくウマそうだったのだ。
レシピは書いてなかったので(あいこちゃん早く教えて)、缶汁でナスを炒め、そこにイワシの身を入れて混ぜ、大葉と一緒に春巻きの皮で包んで焼いてみた(揚げ作業が不得手なので)。
香ばしい皮の食感が新たに加わったけど、イワシの魅力は健在である。味付けは缶汁だけで調味料は不要。ウマかった。
缶詰情報
伊藤食品/あいこちゃん脂のり☆のりいわし生姜☆パワー 140g 6缶1,680円(同社オンラインショップ価格)
同社オンラインショップやスーパーなどで入手可。