缶詰博士の黒川氏によると、缶詰には地域限定で販売されている商品がたくさんあるそうです。希少価値が高いうえに、その土地ならではの料理が味わえるのが魅力だとか。
「例えばこの缶つま。本来は北海道でしか買えない限定品だけど、今はネット通販という便利なものがあるのです。探していればきっと入手できますぞ!」
いかにもマニアらしい提案ですが、肝心なのは中身。どんな缶詰ですか?
ふらの産の食材で再現
ブタ肉をソテーしてケチャップで味付けしたものを「ポークチャップ」と呼ぶそうな。発祥がどこの地域なのかは諸説あれど、北海道では定番の洋食メニューだそうな。僕ぁ知らなかった。
そのポークチャップを、ふらの産のブランド豚「かみふらのポーク」と「ふらのとまとのケチャップ」で再現したのが、この「缶つま 北海道産ふらのポークチャップ」だ。製造はマルハニチロ北日本で、販売は国分北海道という、オール北海道体制であります。
オフィシャルな缶つま
パッケージの側面には「Made in Furano 認定」の表記がある。富良野産の農畜産物を生かしたストーリーのある商品に対し、富良野市が認証する制度があるそうで(2016年度スタート)、この缶詰も認定されているワケ。とてもオフィシャルな缶つまなのだ。
脳髄をダイレクトに刺激
さあ、肝心の中身はどんな風になっているのか? いつものように缶ごと湯せんで温めてから開缶してみた。
厚めにカットされた豚肉は赤身がメインで、合間に脂身が見える。ロース肉をひと口大にカットしたような感じだ。それが濃いケチャップ色に染まっていて、表面がつやつやと輝いている。
立ち昇るのはスパゲッティ・ナポリタン的な甘い匂い。脳髄をダイレクトに刺激する匂いであります。
ケチャップ自体が美味
かくのごとし。そのまま食べたいのをこらえ、定食風に仕上げることにした。
スキレットで玉ねぎ、スナップエンドウを焼き、いったん火を止めてからポークチャップを投入。熱せられたケチャップが跳ね、じゅうじゅう泡立ったところで缶成!
かみふらのポークは赤身がホロホロと崩れ、脂身は舌の上でトロリととろける。そのエキスがケチャップにも溶け出ているようで、甘酸っぱいだけでなく、こっくりとしたうま味がある。いや、そもそもこのケチャップ自体がすごくおいしい。
本来は北海道限定販売だけど、北海道外で買えないわけじゃない。スーパーなどで行われる北海道フェアに並ぶ可能性もあるし、通販サイトでも販売しているところがある。探して買う価値はありますぞ。
缶詰情報
国分北海道/缶つま ふらのポークチャップ 75g 648円(北海道外756円)
北海道内の観光地売店や道の駅、量販店で入手可。北海道外はアンテナショップや北海道フェアで販売予定。一部のネット通販でも入手可。