世界の食品がそろうカルディコーヒーファーム。今では自社で企画したオリジナル缶詰も人気で、缶詰博士の黒川氏も定期的に通いチェックしているとか。
「ただ、不満があります。カルディのオリジナル缶詰はいつも売り切れているから、なかなか買えないんです」
不満顔をしてみせた後で「でも!」と、ぱっと笑顔を見せた博士。「今回はこれが買えました。ハンバーグ缶詰です!」
新たなマーケット?
この数年で、にわかに増えてきたのが「ハンバーグ缶詰」だ。この連載でも、木の屋石巻水産「イタリアンバーグ」(第221回)や、国分「グリーンバーガーソイパティ」(第197回)など3品を紹介している。
一部の噂では、缶詰業界に「ハンバーグ缶詰市場」という新たなマーケットができるとか、できないとか(どっちだ?))。僕の知る限り、現時点で6社から7商品が出ている。
そんな熱いハンバーグ缶詰に、とうとうカルディコーヒーファームも参戦してきた。その名も「トマトソースのハンバーグ」であります。といっても新商品ではなく、昨年すでに発売されていたらしい。売り切れが続いて、僕が買えなかっただけだ。
ソースの存在感
いつものごとく、缶ごと湯せんで温めてから開缶!
ちなみに、開缶は"快感"と掛けております。連載226回目にして「なぜ今その説明?」と思われるかもしれないが、きっとご存じのない方もいらっしゃるはず。なのでご説明を申し上げた。
さて、このハンバーグ缶の第一の特徴は、品名にもあるトマトソースだ。赤く透き通った色合いが美しく、量もたっぷり入っているから、きっとトマトを大量に使ったのだろう。製造を担うのは「缶界の良心」とも呼ばれている(僕が呼んでるだけ)岩手缶詰であります。
匂いがズルい
ハンバーグをフォークで持ち上げると、こんな具合。ハンバーグは缶の内径に近いサイズがあり、ちょっと持ち重りするくらいだ。
と、ここで思わぬ事態が発生した。ハンバーグを持ち上げたことで湯気が立ち昇り、ソースの匂いがどーんと発散したのだ。それが激しいガーリックの匂いなのであります。
ズルいですぞー、岩缶さん。こんなに香ばしい匂いを出されては、食べる前からよだれが出ちゃうじゃないか!
玉ねぎのスライスは必須
かくのごとし。ハンバーグとソースが温かいうちに盛りつけ、ブロッコリーとカラーピーマンを焼いて彩りとした。こうしている間にも食欲をそそる匂いが攻めてきて、いてもたってもいられない。さっそくひと口、いただきます。
うん。やっぱりソースがズルい。トマトらしい酸味、甘味だけでも文句ないレベルなのに、加熱されたガーリックの香ばしさが加わって、ある意味凶暴であります。
肉は粗挽きで、もろもろ、むちむちした食感がある。豚肉、牛肉、鶏肉の合挽きなんだけど、どの肉の風味も突出しておらず、まさに合挽肉らしいウマさだ。
缶詰情報
カルディコーヒーファーム/トマトソースのハンバーグ 160g 419円
カルディの店舗やオンラインショップで販売中(しばしば売り切れ)