今日は新商品の話題です。真っ赤な色の甘辛鍋で知られるチェーン店「赤から」とコラボレーションしたさば缶が発売されたそうです。
「あの甘くて辛くて後を引く味がうまいこと再現されてます。赤からファンにはたまらんです!」と缶詰博士の黒川氏も目を細めます。一体どんな缶詰なのでしょう?
二段階ロケット方式
2003年に名古屋で誕生し、今では北海道から九州まで250店以上を展開している飲食店「赤から」。特製のみそダレスープで作る「赤から鍋」が特に有名であります。
スパイスの辛さにみその複雑なコクが絡み合っていて、最初は甘さを感じるものの、食べ進むうちに汗をかいてくるという二段階ロケット方式がいい(店舗では辛さのオーダーが可能)。そんな赤から味で仕上げたさば缶が、宝幸から発売されたのだ。
おいしい予感しかない
フタを開けた途端に、刺激的な匂いが襲いかかる。豆板醤やコチュジャンといった発酵関係。にんにくのパンチ。野菜類の甘さ。そこに加熱したさばの匂いが入り込んでいるのが、オリジナルの赤から鍋と違う点だ。
でもさばのうまみが加わっているのだから、おいしい予感しかない。スープの色は恐ろしいほど赤いが、きっと辛さはおだやかなはずだ。
さばは厚み、重量ともに文句なし。缶詰の製造地が岩手県なので、基本的には三陸産のさばを使っているはずだ。すなわち、脂が乗っているさばということであります。
さばを引き上げたあとには、赤からのタレがたっぷり入っていた。これを白ごはんに掛けたらさぞウマかろう。うどんにぶっ掛けるのもいいなァ。
かくのごとし。赤からさばは湯せんでじわりと温め、白ごはんは炊きたてで湯気が上がっているものをよそった。これで準備万端。ミニマルかつ最上の試食態勢である。
さっそくさばを頬張ると、みっちりと詰まった身肉がほろりと崩れて、中から赤からの味が染みだした。
ちょっと甘い味が舌の上でゆっくり広がり、それとともにさばのうまみも広がっていく。飲み込んだあとに残るのは、みそとにんにくの芳香であります。
さばの身を細かくほぐし、タレにびちゃびちゃと浸すともっとウマい。その状態でごはんに乗せればもっとウマい。そうやって赤から味を堪能していると、ある時点で頭頂部から汗がどっと流れてきた。
この、後からやってくるピリ辛味がいい缶じ。
缶詰情報
宝幸/赤からさば 145g 実勢価格328円ほど
一部のスーパーやネットショッピングで購入可