この数年、安定した人気を誇るのがチーズ料理。バスクチーズケーキやチーズタッカルビ、パネチキンなど、どれもチーズの芳醇な香りとコクが魅力です。

「実は去年、やきとり缶でもチーズ味が出たんです!」と目を輝かせるのは缶詰博士の黒川氏。なるほど、缶詰業界も食のトレンドを取り入れているんですね。どんな缶詰なのか教えてください。

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  • ホテイフーズ/とりチーズ 70g 194円

    ホテイフーズ/とりチーズ 70g 194円

昨年9月に出たニューフェイス

いつもの料理に加えるだけで、リッチな味わいに変身させる便利食材、チーズ。おいしさだけでなく、タンパク質とカルシウムを含むから栄養面でも秀逸だ。

ラーメンにも合うしカレーにもばっちり、トーストやごはんとも相性がいいという、相手を選ばない懐の深さも素晴らしい。

そんなチーズに白羽の矢を立てたのは、ホテイフーズであります。ロングセラーのやきとり缶に、チーズを加えてしまったのであります。その名も「とりチーズ」で、昨年(2021)9月に出たニューフェイス。お値段は通常のやきとり缶より20円お高い194円と、ちょいとプレミアムな立ち位置であります。

  • とりチーズ内観(湯せんで温めてある)

    とりチーズ内観(湯せんで温めてある)

チーズはダブル使い

いつものように湯せんで温めてから、開缶! 芳醇なチーズの匂いがぐいぐい立ち上がってくる。まるでチーズを溶かし込んだホワイトシチューのような匂いだ。

それもそのはず、この缶詰のソース(缶汁)はチーズソースなのだ。その上、角切りチーズも入っているから、チーズがダブルで使われていることになる。

何てことをしてくれたんだ、ホテイフーズさん。チーズ好きにはたまらない製法ではないか。

  • やきとりとチーズの様子

    やきとりとチーズの様子

白ワインがすすみそう

角切りのチーズはこってり濃厚だが、味はごくシンプル。それをやきとりに乗せ、チーズソースを絡めて食べると、鶏肉のうまみやソースのうまみが加わって、一気にゴージャス感が出る。いかにも白ワインがすすみそうな味である。

しかし現在は午前10時。酒を飲むにはためらわれる時間帯なので、料理として味わうことにする。

  • 食パンと合わせてグラタンに

    食パンと合わせてグラタンに

隠し味にしょう油

かくのごとし。スキレットにカットした食パンを入れ、上からとりチーズをソースごと掛けて、魚焼きグリルで炙ってグラタン風の1品とした。炙ったことでやきとりもチーズも香ばしさがアップ。熱々になったチーズソースが染みたパンも、しっとりとウマい。

濃厚な料理は途中で食べ飽きることもあるが、とりチーズはそうならないのが不思議である。そこで原材料表記を見てみると、何としょう油が入っているじゃないか。

何てことをしてくれたんだ、ホテイフーズさん。最後まで美味しくいただけるではないか。

缶詰情報
ホテイフーズ/とりチーズ 70g 194円
スーパー、コンビニや同社オンラインショップなどで購入可