さまざまなメディアで缶詰料理を披露している缶詰博士。そのアイデアの元は、何と"妄想"だそうです。

今回も「確かこんな料理があったよねェ。台湾あたりにあったよねェ」と呟きながらご飯を炊き始めました。その傍らには「豚肉の黒酢角煮」と書かれた缶詰が。

あ、何となくその料理の正体が分かりましたよ、博士。けっこう有名な料理ですよ。

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  • 明治屋/おいしい缶詰・豚肉の黒酢角煮(うずら卵入り) 75g 486円

    明治屋/おいしい缶詰・豚肉の黒酢角煮(うずら卵入り) 75g 486円

行ったことなし食べたことなし

台湾に惹かれております。行ったことないんだけど、なぜか惹かれております。

これまで台湾について、良い評判ばかり聞いているからだと思う。特に食べものが「おいしい!」と、いろんな人から聞いております。

そんな折、ふと目に付いた缶詰が明治屋・おいしい缶詰シリーズの「豚肉の黒酢角煮(うずら卵入り)」。

んー、これを炊きたてのごはんに乗っけたら、さぞウマいだろうな。とろける豚肉と、その脂が絡んだ熱々ごはん。添え物に漬け物的なものを置いて……。

おや、何だろ? 台湾料理にそういうやつがあった気がする。んーと、食べたことがないけど、あった気がするぞ。

  • 豚肉の黒酢角煮内観(湯せんで温めてある)

    豚肉の黒酢角煮内観(湯せんで温めてある)

あえて検索はしない

疑問が浮かんだらすぐにネット検索、というのが現代人のお約束だけれども、あえてそれはせず、もやもやしたままにしておきたい。それで料理を缶成させたい。果たしてどうなってしまうのか?

まずは缶詰を湯せんで温めてから開缶。むっ、これはいいぞ。甘辛い匂いに、ほんのり酸味を思わせる匂いが混ざってるのがいい。うずら卵も入って豪華だ。

  • ご飯を1合炊く

    ご飯を1合炊く

一年で一番おいしいご飯

次はごはんだ。折しも新米が出回り、一年年で一番美味しいご飯が食べられる幸せな季節だ。

紙袋から新米を1合取り出し、米粒が割れないように優しく、かつ手早く洗う。ボウルに移して水をはって、15分間浸漬。次はザル上げして15分間水切り。このやり方は和食店「分とく山」ご主人の野﨑洋光さんに教えてもらったやり方であります。

ざる上げした米を鍋に入れて、水を200ml入れる(新米は水分量が多いからこれで十分)。鍋にフタをして、中火で6分、弱火で10分。その後は火を止めて10分間の蒸らしタイムであります。

  • 野沢菜を炒める

    野沢菜を炒める

やっぱり検索はしない

ごはんを蒸らしてる間に野沢菜を刻み、一味唐辛子と一緒にごま油で炒める。これを添え物にしようという魂胆であります。

あれ? こういう炒め物って、高菜の油炒めって言うんじゃなかったっけ? でもこれは野沢菜だから、野沢菜の油炒めでいいんだよな。それとも、野沢菜を油で炒めたら高菜になるのか?

新たなもやもやが浮上したが、ネット検索はしない。ともかく刻んだ野沢菜を、香ばしい匂いが出るまで炒める。

さあ、ごはんも炊けたぞ。茶碗に盛って、豚肉の黒酢角煮を乗せて……。

あれ、茶碗はお茶を飲む器だよな。ということは「ごはん茶碗」と言わないといけないのか。でもでも、みんなごはんをよそう時は普通に「茶碗によそって」って言うよな。うーん(やっぱり検索はしない。

  • あった気がする料理の缶成

    あった気がする料理の缶成

これが作りたかった

もやもやを放置し、気の向くままに作ってみたらかくのごとし。とってもおいしそうなごはんになった。

熱々のごはんに甘酸っぱいタレが絡んでおります。そこに野沢菜油炒めの発酵臭も加わって、たまらない匂いがしております。紅ショウガもいい差し色だ。

まずは豚肉を箸で取り上げ、ひと口……。
おう、思ったよりも甘さが強い。でも酸味も追っかけてきて、穏やかな塩っぱさも加わって、白ごはんが進む味だ。ふっくら炊き上がった新米を頬張ると、やっぱり合う。合間につまむ野沢菜と紅ショウガの刺激が口中を飽きさせない。

食後に、この料理が何だったのか検索してみた。「豚肉 黒酢 台湾」というキーワードで検索したところ、出てきたのは「魯肉飯(ルーローハン)」という料理名。

あー、そうそう。最初からこれが作りたかったんです、僕。

缶詰情報
明治屋/おいしい缶詰・豚肉の黒酢角煮(うずら卵入り) 75g 486円
明治屋ストアーやネットショッピングなどで購入可