今回ご紹介するのは笹かまぼこのアヒージョ缶です。
かまぼこがアヒージョになっただけでも面白いのですが、それが宮城県のご当地かまぼこ・笹かまを使っているからレア度がさらにアップ。
宮城県で育った缶詰博士も興味津々だそうです!
子どもの頃、笹かまぼこは食卓によく出てくる食べ物だった。大抵はバターとしょう油で炒めてご飯のおかずにした。父親は晩酌のアテに、わさびとしょう油で食べていたと思う。
それが東京で暮らすようになると、笹かまの存在をすっかり忘れてしまった。というよりもかまぼこ自体、食べる機会が減った。気が向いたときにそば屋でつまむか、正月にお節で食べるだけである。
産地ではメジャー。でもそれ以外の土地では消費量が少ない。それがかまぼこの立ち位置なのだ。
そんなかまぼこの現況を打破するべく開発されたのが「canささ 笹かまアヒージョ」であります。フタを取ってみれば、笹の葉に似せたと言われる笹かまちゃんがぎちぎちに入っている。
販売元の武田の笹かまぼこによると、笹かまのアヒージョは業界初だそうな。そもそも笹かまの缶詰自体、僕は初見である。
ニンニクの強烈な匂いが食欲をそそる。赤唐辛子の色も挑戦的だ。
笹かまは焼いて作るかまぼこの一種(板かまは蒸して作るのがほとんど)。ゆえに、表面には香ばしい焼き色が付いている。
箸でつまむと、逆に箸をぎゅっと押し返してきた。(ムチムチしてそうだなー)と思ってほお張ると、意外や意外、柔らかくて歯切れがよい。
そして味。ほんのりと甘みがあって誠に美味。その甘みがアヒージョの油にも移っているようで、舌の上に乗った油まで甘い。
ちなみに油はオリーブ油がメイン。ほかに香味油としてニンニク入りの大豆油、米油も使われている。
かくのごとし。アヒージョといえば耐熱容器で熱々になっているのが本来のお姿。ゆえにキャンプで使っている鋳鉄製スキレットに盛りつけた。
こうして見ると、笹かまの他に入っているマッシュルームとニンニクの存在感も大きい。とくにニンニクは、皮をむいた状態の粒がころりと入っている。箸でつまむと潰れるほど柔らかい。
アヒージョだから白ワインが合うんだろうけど(パッケージにもそう書いてある)、笹かまを食べ進むうち、ふと白ごはんが欲しくなった。
そこでハタと気付く。笹かまと油を合わせる食べ方、すなわち子供の頃に食べたバター&しょう油と似ているではないか。
試しにしょう油を垂らし、ごはんと合わせると、果たして相性ばっちり。誠にウマかったのであります。
缶詰情報
武田の笹かまぼこ/canささ 笹かまアヒージョ 150g 3缶で3,240円(1缶あたり1,080円)
同社オンラインショップなどで購入可。