「パタゴニアのさば缶に新商品が加わりましたぞー!」と声も高らかにやって来た缶詰博士。そういえば昨年12月25日の記事で、アウトドアブランド・パタゴニアが販売するさば缶を紹介しました。新商品ってどんなものですか?
「何かね、これ食べるとね、身も心もオーガニックになります」(博士)。何を言っているのか意味が分かりませんので、文章で説明してもらいましょう。
ローレルでくん製
さば缶を紹介する時、大抵は味付けから語るものであります。しかしパタゴニア「サントーニャ・サバ・オリーブオイル漬」は漁法から語りたくなる。通常は網で捕獲したさばを使うのに対して、サントーニャ・サバは糸と釣り針で釣ったさばを使うのだ。
一見、非効率的に思えるやり方だけど、さばの資源量を減らさないようにしようという同社のこだわりであります。
これまでレモンケイパー、スパニッシュパプリカ、ローストガーリックの3種が出ていて、今回新たにスモーク(くん製)も仲間入り。それもローレル(月桂樹)でくん製しているそうな。どんなだろ?
すっきり系
さっそく参ります、ご唱和ください。開缶!
皮と骨、血合いが取り除かれたフィレ状で収まっているのは欧米のさば缶のスタンダード(これもスペイン製)。日本やアジアは筒切りだ。
鼻を寄せると、くん製の香りはかなり穏やか。さばの身も茶色くなっているわけじゃないし、スモークというわりにはすっきり系。ローレルを使ったおかげだろうか。
脳内がオーガニック思考
サントーニャ・サバのきれいな身とオイル、簡素で美しいパッケージを眺めていたら、脳内が次第にオーガニック方面へ移行していった。我知らず全粒粉のライスケーキを取り出し、皿に乗せる。無農薬栽培&フェアトレードされたコーヒーを取り出し、時間をかけてじっくり入れる。
かくのごとし。ライスケーキの上にトマト、焼いたブロッコリーとサントーニャ・サバを盛りつけた。缶のオイルもたっぷり掛け、ナイフ&フォークでいただきます!
さばのうま味が濃くて驚く。小振りな魚体は脂が乗らず、味も薄いといういうイメージがあるけど、これは違う。釣り漁法のおかげか?
カリカリしていたライスケーキが次第に崩れ、缶のオイルとトマト、さばが混ざって缶然一体(渾然一体)となったあたりが誠にウマかった。
缶詰情報
パタゴニア/サントーニャ・サバ・オリーブオイル漬 スモーク 120g 842円
パタゴニア・オンラインショップなどで購入可