日々、缶詰を使った料理を研究している缶詰博士。これまで考案したレシピは500品を超えるとか。でも、缶詰って最初から味が付いているから、それ以上どうしたらいいのかちょっと分からないです。
「薄味の缶詰を使えば、自分好みの味を足していけますよ。このあいだ食べた福島のご当地缶詰なんか、薄塩仕立てで良かったなァ!」
それそれ、そういうのを紹介してください博士!
ちょっと珍しい魚介缶
僕の生まれ故郷は福島県であります。デカい県なので(面積で北海道、岩手に次いで3位)、西の会津は山菜類の宝庫だし、いわきや相馬など太平洋沿岸部は魚介類の宝庫。何となれば、それらを使った缶詰も存在するのであります。
今回紹介するのはいわき市の魚介類加工・販売業者「丸市屋」の「紅ふぶき缶」。風雅な商品名だが、中にはずわいがにとほたて貝柱が一緒に詰まっている。ちょっと珍しい魚介缶だ。
開き方に一瞬、戸惑う
この缶詰は850円と高級品。ゆえにパッケージも外箱付きで格調高いんだけど、その外箱を開くのに一瞬、戸惑った。「どうやって開けるんだろ?」
実際に触ってみたら、簡単に開けられた。知恵の輪を解いたようで、ちょっと嬉しかった。
正統派
かに缶、ほたて缶といえば、このパーチメント紙が名物。身が缶内面に直接触れないようにする工夫で、身が変色するのを防いでいるのだ。
(もし変色した身を食べても健康に問題ありませんぞ)
この紅ふぶき缶も、上下にパーチメント紙が入っていて、まさに正統派の造りであります。
かくのごとし。ほたての上にずわいがにを乗せて頬張るという、バチが当たりそうな食べ方を試みる。
ほたては歯触りしゃくしゃく、それでいてしっとり。ずわいがには繊細な身がほぐれ、その1本1本に旨汁が詰まっている。両者の違ったうまみが混ざり合い、口中で弾け飛ぶのだ。缶汁もたまらんウマさ。
ちなみに、この缶詰はほたて、ずわいがに、食塩だけで造られた無添加スーパーナチュラル缶。食塩相当量も1.2gと少ない。
これだけ薄塩仕立ての缶詰は、いくらでも味変できるのであります。マヨネーズ&黒こしょうもいいし、とっておきのオリーブ油&バルサミコ酢をかけても絶対ウマい。それだけで立派な一品料理になりますぞ!
缶詰情報
丸市屋/紅ふぶき缶 100g 価格850円(税込)
同社直販サイトで購入可 ※2/17時点では売り切れ