調味料ブームってありますね。食べるラー油に塩レモン、塩こうじ、マッサなどなど、新しい調味料が次々と話題になって登場してきます。おかげで冷蔵庫には使いかけの瓶がたまる一方です。
最近は何が流行っているのかと考えていたら「ハリッサです。ハリッサ味のさば缶だって出てます!」と缶詰博士がやって来ました。その手には確かに見慣れない缶詰が。
オリジナルさば缶がエライ
輸入食材が豊富に揃う「カルディコーヒーファーム」。女性客でいつも賑わっているが、おじさんだって大好きである。しかしカルディのエライのは輸入販売だけじゃない。オリジナルのさば缶が充実してる点なのだ(博士的にはそこ)。
定番の水煮はデザインが可愛いし、カレー味も出てる。そして北アフリカ発祥の辛~い調味料「ハリッサ」を使った「ハリッさば」なんてのもあるんですぞ!
製造は石巻
タジン鍋とさばが描かれた愛らしいデザインだ。正面には「国産さば」と書いてある。そこで一括表記をチェックしてみると、製造者は「三洋食品 石巻工場」(宮城県)とあった。
石巻といえば、世界三大漁場と賞される三陸沿岸部の港町であります。そして三洋食品といえば、この連載でも紹介した極めて個性的なツナ缶「リエッツナ」を出したメーカーであります。これは期待できそう!
見ただけで発汗
さあ皆さん本日もご唱和をお願い致します。開缶!
缶内面が真っ赤な世界。これすべてハリッサの原料、赤唐辛子と赤パプリカの赤ですよね?
そう思うだけでじわりと汗が出てくる。僕は辛いものが嫌いじゃないけど、でも食べると周囲がちょっと引くくらい汗をかいてしまう、残念な人間です。
思ったほど辛くないかも
さばの身は缶のサイズに対してこの大きさ。うまく箸上げできず、下品にぶっ刺してしまったことをお詫び申し上げます。
それにしても、だ。見慣れているはずのさばが、今回はハリッサ色に染まって恐ろしい様相を呈している。匂いだって辛い。いや、食べる前なのだけど、すでに辛い。それとガーリックの匂いもぐいぐい刺激してくる。
意を決してひと口いただくと……おや。思ったほど辛くないぞ。後を引く甘さもあって、さば自体にもうまみがあって、とても美味しい。野菜とか混ぜて食べたい味であります。
寄せてしまいました
かくのごとし。ひと口大に切ったナスと豆腐をハリッさばの缶汁で炒めて、火が通ったらさばの身も投入してさっと混ぜて缶成とした。
うーん、何でしょう、この既視感は。モロッコあたりが発祥と言われているハリッサなのに、このアレンジだともっと日本に近いところに寄せてきたような。
あっ、分かった。麻婆豆腐です! すみません、はるか彼方の北アフリカ料理を、中国料理まで寄せてしまいました!
でもでも、ナスと豆腐がハリッサの辛み、さばのうまみをたっぷり吸収してて悪くない。ここにしょう油をかけたら白ごはんにも合いそうだ。
……と思ってぱくぱく食べてたら、いつのまにか大汗をかいておりました。やっぱり辛い、でもウマいさば缶であります。
缶詰情報
カルディコーヒーファーム/ハリッさば 150g 308円(税込)
カルディ店舗とオンラインストアで入手可