ネット社会の現代では、グルメのブームに火が付くのも"SNSがきっかけ"ということも多い。ここでは、流行に乗り遅れないために知っておきたいSNSで話題の"バズるグルメ"をご紹介。トレンドに敏感なクライアントや同僚たちの前で恥をかかないように、しっかり話題のグルメを押さえておこう。第9回は「#いちごバター」。

  • 食パンとの相性抜群「成城石井 いちごバター」

いちごバターとは

数年前からInstagramで「#いちごバター」というハッシュタグを付けた投稿が増えており、2019年9月末時点では約4,400件投稿されている。

Instagramに投稿されている写真のほとんどは、成城石井の「いちごバター」。国産いちごをたっぷり使い、果肉がごろごろ入ったパンに塗る成城石井のオリジナルスプレッドである。

  • 「成城石井 いちごバター」(税別699円/270g)

写真は「成城石井 いちごバター」の瓶を撮影したものが多く、コメントを見ると「朝から並んだ」「開店20分で売り切れ」「奇跡的に残っていた」など、入手の難しさと入手できた喜びがうかがえる。味への満足度も高く、「ごろごろ果肉感がすごい」「甘すぎなくてジャムより好き」「バターのコクと絶妙なバランス」「いちごの酸味が感じられる」といった声が目立つ。とろけるバターのコクといちごの酸味が絶妙で、濃厚なのにすっきりとした甘さがやみつきになるようだ。

最近では「#いちごバター」のタグに、成城石井以外のメーカーの商品の投稿も増えてきている。具体的には、市川農場の「いちごバター」、紀ノ国屋の「いちごバター」、サンクゼールの「いちごバタージャム」などだ。

「成城石井 いちごバター」のこだわりとは?

現在のいちごバター人気の火付け役ともいえる「成城石井 いちごバター」。2015年12月に発売されると、年間販売予定分をわずか4カ月で販売。その後も再販を繰り返しているが、いまでは発売日になると行列ができ、即日完売するほどの人気。オンラインショップも発売日はアクセスしづらくなる。

「2017年の発売あたりから徐々に口コミやSNSでご支持いただくようになったと感じております」(成城石井担当バイヤー)

特徴は、とちおとめ(栃木)・あまおう(福岡)・紅ほっぺ(静岡)など国産いちごを使っていること。真空釜を使用し、温度を上げすぎず、煮詰める時間を極力短くすることによって、いちごの食感と酸味をしっかり感じられるように仕上げているそうだ。

「パンにのせてレンジでチンしてとろけるバターを楽しむのもいいですし、アイスにのせるなどトッピングするだけで見た目も華やかなスイーツが完成します。また、冷やして食べると口の中でバターがとろ~りと溶ける食感がより一層お楽しみいただけます」(成城石井担当バイヤー)

そんな「いちごバター」の次回の再販日は、2019年10月3日の10時から。成城石井全店舗およびオンラインショップにて販売される(※日本橋高島屋S.C.店はオープン時間の10時30分より販売、ルミネ有楽町2店・名古屋ラシック店は11時より販売)。6万個の数量限定、お一人様一点限りの販売だ。

ニューヨークに進出!市川農場の「いちごバター」

その他メーカーの「いちごバター」の人気も高まっている。滋賀県にある市川農場では2019年3月下旬に「いちごバター」を発売。自社農園で栽培したいちご「あきひめ」と国産バターを使用しているのが特徴だ。

  • 市川農場「いちごバター」(税別1,200円/190g)

「収穫当日の新鮮なうちに一次加工処理をしているのでいちごのおいしさをそのまま閉じ込めています。甘さと酸味が絶妙なバランスのいちごなので、バターと相性がよく、程よい酸味とバターのコクやうま味もしっかり感じていただけます」(市川農場社長の市川健治さん)

国産バターの供給が不安定なことから欠品することもあるが、現在までに約5,500本を販売。地元の道の駅や農産物直売所、インターネットなどで販売している。

「試作ではいちごとバターの配合比の確定に難航。途中で工場に"原価は無視していいので、バターもいちごもたっぷり使ってほしい"と要望し、現在の商品になりました。そのぶん1瓶が税別1,200円と価格が非常に上がってしまい、悩みながらのスタートでしたが、お客様に高い評価をいただいております。あきひめは果肉が白く、いちごバターにした際に淡くかわいらしい色に仕上がっているのが特徴ですが、この色にたどりつくのにも苦労しました」(市川さん)

食べ方はトーストしたパンに塗るのがイチオシで、ホットケーキなどに付けてもおいしそうだ。Instagramの投稿では「バターのコクがありおいしい」「いちごジャムより甘すぎず、おいしかった」といった感想がある。10月からはアメリカ・ニューヨークのスーパーでも取り扱いが決定しているそうで、今後は海外からの投稿も増えるかもしれない。

自宅で贅沢な気分を味わえる「#いちごバター」。食欲の秋、朝食や休日のおやつタイムに味わってみるのもよさそうだ。