ネット社会の現代では、グルメのブームに火が付くのも"SNSがきっかけ"ということも多い。ここでは、流行に乗り遅れないために知っておきたいSNSで話題の"バズるグルメ"をご紹介。トレンドに敏感なクライアントや同僚たちの前で恥をかかないように、しっかり話題のグルメを押さえておこう。第25回は「#トゥンカロン」。

  • 写真映えもばっちり! The Sugar Forestのトゥンカロン(写真:マイナビニュース)

    写真映えもばっちり! The Sugar Forestのトゥンカロン

“太っちょ”な見た目の韓国版マカロン

日本でたびたび巻き起こる韓国グルメブーム。今ブームになっているのは、フランスの代表的なスイーツであるマカロンに、韓国流のアレンジを加えた「トゥンカロン」だ。ここ数年、韓国ではソウル市内を中心にマカロンの専門店が続々オープンしており、若い女性を中心に人気を集めている。

韓国のマカロンの特徴は、思わず写真に収めたくなるかわいらしいビジュアルと、一般的なフランスのマカロンと比べてかなりボリュームがある点だ。生地と生地の間にたっぷりのクリームを挟んだり、上にフルーツをのせたりして高さを出しているものが多い。その見た目から、韓国語で「太っちょ」を意味する「トゥントゥンイ」を付けて「トゥントゥンイマカロン」、略して「トゥンカロン」と呼ばれている。

日本でもトゥンカロンは若い女性たちの間で話題になっており、Instagramでは「#トゥンカロン」のハッシュタグを付けた投稿は1.1万件に上っている(2020年5月現在)。専門店やカフェで購入したものから自宅で手作りしたものまで、色とりどりのトゥンカロンの写真が投稿されており、一般的な丸型のほかに、花や動物などユニークな形のものも多い。大人はもちろん、小さな子どもも喜びそうなビジュアルで、プレゼントに選ぶ人も多いようだ。

日本初上陸のトゥンカロン専門店「The Sugar Forest」

東京・高円寺にある「The Sugar Forest(ザ シュガー フォレスト)」は、もともと3年ほど前にソウル市内にオープンしたトゥンカロン専門店。ソウル市内のカンナム区のデパートにもポップアップストアを出すなど人気を博し、2019年5月に日本に初上陸した。Instagramでは日本でのオープン当初から「おいしくてかわいくて最高」「お値段以上のおいしさ」などのコメントと共に写真が投稿されている。

  • 取り置き予約も可能なThe Sugar Forestの「トゥンカロン」(各400円税込)

同店のトゥンカロンは、代表のハンサンヨンさんが一からデザインを手掛ける、かわいらしくも繊細な見た目が特徴。もちろん味にもこだわり、高級バターや手作りのジャムなどを使い味わい深く仕上げているという。店内のカフェスペースで、ドリンクと一緒に楽しむことも可能だ(新型コロナウイルス感染拡大防止のため、現在はテイクアウトのみで営業)。

商品は常時8種類をラインナップしており、毎週少しずつ内容は変わる。人気は紅茶の香りが香ばしい「アールグレイ」や、トップにイチゴをのせた「イチゴチーズケーキ」(各400円税込)など。「作れるラインナップは40種類です」(ハンさん)と豊富なレパートリーを持ち、ハロウィンやクリスマスなど季節ごとのトゥンカロンも登場するという。1つから購入可能だが、平日のみ4種セット(1600円税込)、8種セット(3200円税込)の取り置きが可能。毎日売切れ次第終了となるため、前日までに専用WEBフォームから取り置き予約をするのがおすすめだ。

お取り寄せもOKの「YOLO TOKYO Cafe&Desserts」

東京・学芸大学にある「YOLO TOKYO Cafe&Desserts(ヨロ トーキョー カフェ&デザーツ)」のトゥンカロンは、見ているだけで思わず笑顔になってしまうようなカラフルでかわいらしいデザインが特徴だ。Instagramの投稿を見ても「見ているだけで幸せな気分」「ずっと眺めていたい」と、そのかわいさに癒されるコメントが特に多い。同店代表のキムさんも「来店したお客様の第一声が"かわいい〜"です」と話す。

  • YOLO TOKYO Cafe&Dessertsのカラフルな「トゥンカロン」(各300円税込~)

トゥンカロンのフレーバーは季節によって変わり、平均8〜10種類をラインナップ。「毎日新鮮な材料を用意し、温度や湿度によってレシピを変えています」(キムさん)と、絶妙な調整が欠かせないという。クマの形をしたミルクチョコ味の「くまちゃん」、プレーンバタークリーム味の「しろくま」(各350円税込)が特に人気。いずれもクリームたっぷりで1つ食べるだけでも満足感があるが、ついいくつも買って並べたくなるビジュアルだ。

店先にベンチはあるが、基本はテイクアウトのみで営業。ピンクを基調としたお洒落な内装も女性の心を掴み、Instagramには店の壁や看板を背景にトゥンカロンを撮った写真も多く投稿されている。なお、外出自粛が続く現状を鑑みて、4月より通販の受付を開始。人気の「くまちゃん」「しろくま」も入った「定番フレーバー6種類6個セット」(2130円税込)、ファミリーでも楽しめる「定番フレーバー5種類10個セット」(3560円税込)が注文でき、全国へ配送可能だ。

トゥンカロンののったケーキも! 「patisserie Emotion」

宮城・仙台市にある「patisserie Emotion(パティスリーエモーション)」は、本格的なフランス菓子を提供する洋菓子店。もともとケーキやショコラなどとともにマカロンを販売していたが、今年3月から大胆にアレンジを加えたトゥンカロンの販売を開始した。パティシエの榊翔太さんは、西麻布のフレンチレストランでシェフを務めた経歴も持ち、フランス菓子に精通。そのノウハウをマカロンやトゥンカロンの製作にも活かしているという。

  • patisserie Emotionの遊び心あふれる「トゥンカロン」(各400円税別)

生地の間に一つ一つ手絞りするバタークリームは北海道産バターを100%使用。「ミルキーでありながら、スーッと溶けてしまいます」(榊さん)と、マカロン本来の繊細な味を表現している。そのうえで、ハート型や花の形、目玉を付けてモンスターのようにデザインしたものなど愛らしいアレンジのトゥンカロンにも挑戦。菓子作りの基本を守りつつ、トレンドを柔軟に取り入れているのが同店のトゥンカロンの魅力だ。基本の10種類に加え、土日限定で大粒の仙台イチゴを丸々1粒使用したイチゴのトゥンカロンも販売(すべて各400円税別)。仙台市内でトゥンカロンを扱う店はまだ珍しく、Instagramでは「贈り物に良さそう」など注目の声が上がっている。

  • オプションでマカロンやトゥンカロンをプラスしたpatisserie Emotionのデコレーションケーキ

洋菓子店ならではのメニューとして、トゥンカロンを使ったデコレーションケーキがあるのも見逃せない。ホールケーキ(4号サイズ2700円~)に、オプションでお好みのトゥンカロン(1つ400円税別)を付けることが可能で、マカロン(1つ200円税別)、小粒のマカロン(10g120円税別)など他のオプションと組み合わせれば、ファンシーで見た目にも楽しいケーキが完成する。仙台市内なら購入金額3000円以上で配達可能とのことなので、近隣の人は家族で楽しむバースデーパーティーの際などに検討してみては。

カラフルで愛らしいトゥンカロンは、まず見た目で癒され、食べればサクッとした生地とたっぷりのクリームの甘さにまた癒される。外出自粛が続いて気分が落ち込みがちな今こそ食べたい、自粛疲れをひととき忘れさせてくれるスイーツだ。