ネット社会の現代では、グルメのブームに火が付くのも"SNSがきっかけ"ということも多い。ここでは、流行に乗り遅れないために知っておきたいSNSで話題の"バズるグルメ"をご紹介。トレンドに敏感なクライアントや同僚たちの前で恥をかかないように、しっかり話題のグルメを押さえておこう。第12回は「#バナナジュース」。
タピオカドリンクに続くヒットドリンク候補株として、いま注目が高まっているのが「#バナナジュース」。Instagramにはこのハッシュタグを付けた投稿が、2019年10月時点で約5万7,000件投稿されている。
バナナジュースとは、一般的にバナナと牛乳を混ぜて作ったドリンクのこと。昔からある飲み物だが、それがいまSNSで話題になっているのは、バナナジュース専門店が続々とオープンしているから。実は「#バナナジュース専門店」というハッシュタグの付いた投稿だけでも、Instagramに約6000件あるのだ。
専門店は、原料となるバナナにこだわっていたり、トッピングを楽しめたり、昔ながらのバナナジュースとはひと味違う。カップのデザインもかわいく、インスタ映えするものが多いのも特徴だ。
バナナイルカがかわいい「Ape Mamma Mia なんてこったバナナ研究所」
名古屋初のバナナジュース専門店として、2019年8月にオープンしたばかりの「Ape Mamma Mia(エイプ マンマ ミーア) なんてこったバナナ研究所」も、Instagram投稿数が増えている。バナナをイルカに見立てたかわいいトッピングはインスタ映え抜群で、とにかく「かわいい」と評判だ。
「納品されたバナナを店で追熟して見極めた後、冷凍しています。冷凍したバナナを使うことによって氷を一切使わずに冷たいバナナジュースが作れます」と、同店広報の武田孝昭さん。氷に加えて、砂糖も不使用。味はスタンダード・ヨーグルト・シェイク・チョコ・チョコミントの5種類で、バナナイルカはすべての味にトッピングできる。Instagramの投稿では「とろ~り濃厚」「家で作るのとは別物」など味についての評価も高い。
店舗は本来『Mamma Mia LABORATORY なんてこった研究所』というカフェとして営業している場所だが、ランチとディナーの間のアイドルタイムの3時間のみ、バナナジュース専門店に変わるというユニークな営業スタイルをとっている。10~60代まで幅広い年代の人が訪れているそうだ。
ちなみに名古屋市は1世帯あたりのバナナへの支出金額が6,098円で全国1位(「家計調査結果(二人以上の世帯)品目別データ(平成29年計)」/総務省統計局)。バナナジュースが流行る素地は十分にあるといえそうだ。
オリジナルグッズやアプリも展開「クラムスバナナ」
大阪・高槻のうなぎ・すっぽん料理専門店「旬菜旬魚 きくの」の姉妹店として、2017年にオープンした「クラムスバナナ」の投稿も多い。オーナーは和食職人歴15年の菊農章央さん。毎朝作って飲むほどのバナナジュース好きだったことから店舗をオープンしたそうだ。現在は高槻と茨木に店舗がある。
バナナジュースは、高地栽培のフィリピン産、エクアドル産、国産の高糖度の高級バナナを使っているのがこだわり。それにはちみつ、牛乳をあわせて濃厚なバナナジュースに仕上げている。
味の種類は20種類前後。1番人気の「濃厚バナナジュース」のほか、ピンクの鮮やかな見た目が楽しい「ドラゴンフルーツバナナジュース」や「フルーツグラノーラ」をトッピングした「フルグラバナナジュース」などバラエティに富んでいる。
Instagramでは「濃厚でめちゃめちゃ美味しい」「もはやバナナそのものの味わい」といった味の感想に加えて、サルが描かれた「カップもかわいい」との声が。
実は同店では、このキャラクターを使ったトートバッグや巾着、ポーチなどオリジナルグッズも展開。キャラクター名はFacebookでお客さんから募集して決めたそうで、白い服と帽子を身に着けた「バナ夫くん」とピンク色の服と帽子の「クラッキーくん」がいる。さらにスタンプカードやクーポン機能を備えたAndroidアプリも開発するなど遊び心にあふれている。
「オリジナルグッズはお店でもよく売れていますし、遠方の方からも発送を依頼されます。客層は学生からお年寄りまで幅広く、土日祝は学生、平日は主婦、ビジネスマンが多いですね」(菊農さん)
ヘルシー感のあるバナナジュース。インスタ映えする要素もあり、ポストタピオカの呼び声は高い。全国各地に店舗が増えているほか、デパートの催事等で見かけることもある。今後さらに人気が高まっていくこと必至だ。
※価格はすべて税込