女性同士でも相談しにくいお胸の気になるお悩み。筆者がこれまで数千人のお胸とお尻のケアに携わってきたら経験から、それぞれのお悩みの原因と、その改善策についてお届けします。今回は、年齢に伴い変化するバストの原因とその対策についてです。
■今回のお悩み
「年齢とともに、胸がしぼんで垂れてきました」(40代、医療福祉関連)
年齢と共に感じるバストの下垂や、張り弾力の低下による、しぼみ感。変化には個人差がありますが、30代半ば頃から、「あれ……?!」と感じる方が多いのではないでしょうか。今回は、エイジングによるバストの変化の原因とその対策についてご紹介したいと思います。
女性ホルモンの分泌量に伴う変化について
美肌や女性らしい体作りや心を作るなど、女性を美しく輝かせてくれる、女性の美と健康の要とも言える「女性ホルモン」。女性ホルモンは、初潮を迎える頃から分泌量が次第に上がり、20代~30代半ばにおいて分泌量が全盛期を迎え、以降は閉経に向けて少しずつ分泌量が低下していきます。
女性ホルモンは乳腺の活性化にも深く関わっています。分泌量が上がる思春期にバストは発育しますが、低下に伴いバストにエイジングという変化が現れるようになるのです。
変化を受け入れ、急降下を防ぐことが大切
先に述べたように、女性ホルモンは20代~30代半ばの分泌量の全盛期を迎えた後、閉経に向けて徐々にその分泌量が低下していきます。美と健康の要である、女性ホルモン。出来る事なら分泌量を維持したいものですが、閉経に向けて減少するのは自然な身体の仕組みでもあり、女性ホルモンの分泌量が多すぎることによるデメリットもあります。
変化を受け入れ、その変化に沿ったケアに取り組んで行くこと、また、減少する分泌量を急降下させないことが、バストのエイジングケアの要となります。
では、どうすれば女性ホルモンの急激な減少を防ぎ、バストのエイジングの進行を最小限にとどめられるのか、次の3つがポイントです。
女性ホルモンの乱れを防ぐ3つのポイント
女性ホルモンの乱れが起こる原因には、主に「自律神経の乱れ」によるものと、「卵巣機能の低下」によるものが挙げられます。個人差はありますが、30代後半から40代のうちは、自律神経の乱れの影響を受けていることがほとんどです。女性ホルモンの急激な減少を防ぐためにも、3つのポイントを意識していきましょう。
(1)リセットタイムや自分が心地良い・楽しいと思える時間を増やす
不透明なストレスを感じることも多い毎日。1日の内のちょっとした時間でもいいので、リラックス出来る時間や、楽しめる時間を取ることで、無意識の内に溜まりがちなストレスをリセットしていくようにしましょう。
(2)質の良い睡眠時間を確保する
睡眠は心と体を休める大切な時間です。心身の修復に関わる成長ホルモンの分泌のためにも、ゴールデンタイムと言われる22時~2時の時間内で質の良い睡眠を取るよう心がけましょう。
(3)「幸せホルモン」オキシトシンの分泌を促進する
タッチングのホルモンとも言われる「オキシトシン」は、家族やパートナーとのスキンシップで分泌が促進され、幸せで優しい気持ちになるホルモンです。心が安らぐことは自律神経の安定にも繋がっていきます。触れ合いによって分泌が促進されると言われていますが、セルフケアで自分を愛でることもおすすめです。
今回は、エイジングに伴うバストの変化について、女性ホルモンの安定という面から対策をご紹介させていただきました。次回は、女性ホルモンの低下によるバストの質感の変化への対策法をご紹介させていただきます。