ピョコっと襟先が浮いている人を街で見かけることはありませんか。ビジネスファッションの多様化は進み、最近では、年間を通じてノーネクタイOKという会社も増えてきました。
ノーネクタイだからこそ、シャツの襟立ちの重要性が高まっています。というのも、「襟立ち」はシャツの顔そのものだからです。ネクタイを締めているときは目立ちませんが、ノーネクタイ姿では、その印象差は歴然です。清潔感があるようにも見えますし、だらしなくも見えます。
清潔感がある白シャツの選び方について、『真似するだけで印象が劇的によくなる 38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)の著者がお伝えします。
ノーネクタイを想定したシャツの襟型
ネクタイの有無によって、最適な襟型は変わります。ノーネクタイを前提としたシャツとして「ボタンダウン」は有名ですよね。襟先に付いたボタンによって、襟先が遊びません。ところが、この襟型では第一ボタンを開けたとき、シャツ正面のフロントラインがクチャっと歪んで見えることがあります。
これを防ぐため開発された「ワンピースカラー」、通称イタリアンカラーと呼ばれるシャツがあります。ノーネクタイでシャツを着ることも多いおしゃれなイタリア人が多い影響からイタリアンカラーと呼ばれているようです。
「裏前立て」と呼ばれる襟裏の生地が広めに取られていて、首から胸元にかけて生地は襟立ちの強度を高めるために二重になっています。その結果、襟がりりしく立ち、ノーネクタイでもパリッと見え、テンションが上がります。
清潔感の天敵「生活感」を消す
ただし、第一ボタンを開けたときに、肌着が見えてしまうと残念な印象です。というのも、汗を吸収する役割をもつ肌着だからこそ、視界に入ると生活感をイメージしてしまいます。だからこそ、肌着はVネック型を選びましょう。
さらに、色は白ではなくベージュ色を選びます。なぜなら、白シャツに白い肌着では生地が重なる部分とそうではない部分で白さにギャップが生まれ、着ていることが悪目立ちするからです。一方、ベージュ色の肌着は、肌色になじむため、白シャツでも透けることがありません。テレビで見掛ける男性アナウンサーも白シャツを着るときは、ベージュ色の肌着を着ることが多いようです。
さらに、最近では首回りや袖周りを切りっぱなしにしたタイプも生まれています。高温多湿の日本では肌着が欠かせません。ですが、見えないように工夫することが清潔感につながります。白シャツ一枚でも清潔感あるよう見せる工夫の一つなのです。
著者プロフィール: 森井良行(もりい・よしゆき)
エレガントカジュアル 代表取締役
20代後半から40代の男性のファッションを「エレガントカジュアル」でワンランクアップさせる「服のコンサルタント」。 街のセレクトショップを歩き、顧客に試着を繰り返してもらいながら、その人に最も似合う服を探していく独自の「買い物同行」は9割以上の高い満足度を誇る。
著書『真似するだけで印象が劇的によくなる 38歳からのビジネスコーデ図鑑』 (日本実業出版社)