華やかな大都市のにぎわいと厳かな仏教文化が共存する国・タイ。由緒ある仏教寺院や遺跡、世界的にも有名な多くのビーチリゾート、エスニックな雰囲気が漂う街並みと、個性的な魅力で人気を誇っている。

くたくたに煮込んだタイのおかゆ「ジョーク」は定番朝ごはんのひとつ

外せない定番朝食はおなかに優しいあのメニュー

タイの料理は中国やマレーシア、ミャンマーなどに影響を受けており、辛みと酸味、甘みが絶妙に融合したものが多い。タイ料理に辛いものが多いのは、一年中蒸し暑い気候でもスタミナをつけられるように、ということらしい。そんなタイでは、朝ごはんをオフィスで食べる人が多い。家から持参するか屋台で買う場合が多く、女性はそれぞれ持ち寄った朝ごはんをみんなでつつきあい、おしゃべりしながら食べるそうだ。

最も定番な朝食は、タイのおかゆ「ジョーク」。ジョークはお米を粒が見えなくなるくらいに砕き煮込んだもので、豚肉やタマゴなど好きな具材をプラスして食べる。味は、好みの調味料を入れて自分で調節する。ジョークは胃に優しく、二日酔いの際にも重宝されるタイの人々にとってとてもなじみのある料理。屋台でも提供されるが、朝しか提供していないところも多いため、朝訪れるのがオススメだ。

ほっとする甘さの素朴スイーツを朝食に

おやつや朝食の定番として、タイの人に愛されている「カノムクロック」も外せない。屋台で売られているこのスイーツは、たこ焼き器のように丸く穴の開いた焼き型で生地を焼く。ただし、ひっくり返して形を丸く整えるのではなく、片面だけ焼いた生地を二つ重ね合わせて完成だ。

「カノムクロック」はちょっとロマンチックな朝食スイーツ

生地にはココナッツミルクがたっぷり入っていて、屋台のそばを通ると甘いいい香りが漂う。もちもち、トロッとした食感で、手が止まらなくなるほど病み付きになるタイの定番スイーツだ。ネギやコーンをトッピングすることが多く、それらが味と食感にほどよいアクセントを加えてくれる。

カノムは「菓子」クロックは元々コンラッカンという言葉が短くなったもので「愛し合う2人」という意味があるらしい。2つぴったりと重ねるカノムクロックの生地と、恋人たちを重ね合わせた実はロマンチックな朝食スイーツなのだ。

タイのおふくろの味「カイチアオ」

家庭料理の定番なのが、タイのオムレツ「カイチアオ」。中に入れる具材は一般的なネギの他に、豚のひき肉やトマトなど。家庭により中に入れる具が異なる、まさにおふくろの味が出る料理だ。

タイのオムレツ「カイチアオ」はおふくろの味がポイント

調理法は焼くというよりは揚げるに近く、たっぷりの油を使ってふわふわの食感に仕上げる。チリソースをつけて食べるのが定番で、ご飯の上に載せて食べるのもおいしい。シンプルな調理法で朝にピッタリのボリューム満点メニューである。昔から多くの人に愛されるタイ風オムレツ、ぜひ一度ご賞味あれ!

カイチアオにはチリソースを

一年を通して気温の高いタイでは、しっかりと味の付いたパワー全開で活動できそうなメニューが朝の定番。いろいろな種類を買い込んで、タイのビジネスマン風にみんなでつつきながら食べるのもオススメだ。

※記事中の情報は2016年8月時点のもの

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