モロッコはヨーロッパ、アフリカ、アラブ、ベルベル、などさまざまな文化が混在するアフリカ大陸北西端の国。世界最大の砂漠・サハラ砂漠や青い建物に囲まれた街シャウエン、かわいらしいモロッコ雑貨があふれるマラケシュなど魅力的な場所がたくさんある。
モロッコ料理はスパイスたっぷり
そんなモロッコの料理と言えば、世界最小のパスタと言われるクスクスと円すい形の鍋で作るタジンが有名だろう。そのほかにも、ベルベルやアラブ、トルコなど周辺の国々から影響を受けたモロッコ料理は個性的なものが多い。また、スパイスをたっぷりと使うのもモロッコ料理の特徴だ。
そんなモロッコの街中には早朝から屋台が立ち並び、栄養満点で健康的な朝食を提供している。しっかりと朝食を食べるのがモロッコ人の習慣なのだ。
最も定番なホブス+ハリラ
モロッコでよく食べられているのが、平たいパンのホブスと野菜や豆がたっぷり入ったスープ・ハリラ。モロッコの主食はパンで、最もスタンダードなホブスは一日に何回も食べられるほどモロッコの人々にとってなじみ深い。街中のベーカリーでももちろん買うことができるが、家庭でホブスを焼くことも多いそうだ。
ハリラは家庭によってレシピが違う、日本でいうお味噌汁のような存在。コリアンダーが効いた、薫り高いスープだ。ハリラは日の出から日没までの間絶食するラマダンを終えた後にも食べられるスープ。具材の栄養がつまった、体に優しいハリラは毎日の朝食にもぴったりだ。
野菜をたっぷり食べるヘルシーな朝食も特徴
モロッコの朝食は、野菜をたっぷり使ったヘルシーな料理が並ぶことも多い。トマトやピーマン、キュウリなどの野菜を大きめにカットし、ドレッシングであえるモロッカンサラダも定番料理だ。ドレッシングにはクミンなどのスパイスが使われており、エキゾチックな味わいが食を進ませる。
ただし、旅行者が食べる場合は注意が必要。生野菜はおなかを壊すこともあるので、ホテルや少しラグジュアリーなレストランなどで挑戦したい。
国民が愛する甘~いモロッコドリンク
ヘルシーな朝食をとるモロッコ人だが、実は超甘党。ドリンクは驚くほどに甘いものが多い。朝食と一緒に飲まれるものとして、ミントティーとヌスヌスがある。
モロッコのミントティーには、モロッコミントティーと呼ばれる緑茶の茶葉が使われる。茶葉とミントをポットに入れお湯を注いだら、砂糖をかなりたっぷりと入れる。それをコップに注いで少しずつ飲むのが定番なのだそう。お茶が濃いめに出されているので、想像よりも甘すぎずおいしくいただける。
「半分半分」という意味があるヌスヌスは、コーヒーとミルクを半分ずつ入れたいわゆるカフェオレ。ただし、ヌスヌスにもたっぷりと砂糖をいれるのがモロッコ流。寒さが厳しいモロッコの秋から冬にかけて、特に愛されるモロッコのドリンクだ。
ヘルシーで健康的、飲み物だけはとっても甘いモロッコの朝食。モロッコの人々の一日は、この個性的な朝食がないと始まらないのである。モロッコへ訪れた際には、ぜひ本場の味を楽しんでみてはいかがだろうか。
※記事中の情報は2016年10月時点のもの
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