コロナ禍では“密を防げる移動手段”としてバイクの人気が高まりました。新たに免許を取って乗る人だけでなく、若い頃に乗っていた中高年のリターンライダーもずいぶん増えたようです。

2022年のゴールデンウィークは3年ぶりに行動制限のない大型連休となり、行楽地は多くの観光客で賑わいましたが、気兼ねすることなく遠距離のツーリングを楽しんだ方も多かったのではないでしょうか。感染状況によっては再び行動制限が求められる可能性もありますので、感染予防を心がけつつ、ツーリングを楽しみたいものですね。

連載で紹介している「1,000人のマイナビ会員ライダーがおすすめする各地のツーリングスポット」、今回は茨城編です。

【1】霞ヶ浦

「霞ヶ浦」は国内で2番目に大きな湖ですが、その流域面積は茨城県全体の1/3以上を占めています。一周約140kmの湖畔の道はサイクリングコースとして人気があり、クルマやバイクも通行できます。ただし、穏やかな湖畔の周遊道であり、ダイナミックなワインディングではありません。道幅も決して広いとはいえませんが、湖畔の涼しい風を受けながら、のんびりした気分で流したい人には最適な場所でしょう。

  • 霞ヶ浦 ※画像はイメージです

「霞ヶ浦」周辺の観光スポットは、「かすみがうら市水族館」や、科学テーマパーク「霞ヶ浦ふれあいランド」など“水”に関連する施設のほか、夏から秋のシーズンには140年の歴史を持つ「観光帆引き船」が操業されています。主な名産としては、生産量が日本一ともいわれる「レンコン」ですが、これ以外にも、豊富な水を利用した「ブルーベリー」などの果物類や、「シラウオ」「ワカサギ」「ナマズ」といった湖魚料理も有名です。

【2】ひたち海浜公園

茨城県の太平洋側にある「ひたち海浜公園」は、四季折々の草花を楽しめる広大な国営公園です。総面積350ha中、開園されている215haの園内は花と緑などの大自然を楽しむため、テーマごとに7つのエリアに分かれています。「みはらしの丘」にある初夏の「ネモフィラ」と、秋には真っ赤に染まる「コキア」は特に有名で、シーズン時にはたくさんの人が訪れます。

  • ひたち海浜公園 ※画像はイメージです

広大な園内には数多くの草花や自然の風景を満喫できますが、海抜100mからの絶景が楽しめる大観覧車「ブルーアイズ」をはじめとしたアトラクションが充実した「プレジャーガーデン」や、キャンプ場、バーベキューやアスレチック、水遊び広場、古民家など、あらゆるレジャー施設もそろっています。元気なお子さんがいっしょでも丸一日楽しめるでしょう。すべてのエリアを歩いて回るのは大変ですが、園内を周回するシーサイドトレインやレンタルサイクルも利用できます。

【3】大子町

茨城県北部に位置し、福島県と栃木県に隣接する「大子町」の名所といえば「袋田の滝」。栃木県の「華厳の滝」、和歌山県の「那智の滝」と並ぶ日本三名瀑のひとつで、高さは約120m、幅は約73mという大きさを誇りますが、滝の流れは大岩壁を四段に落下することから「四度(よど)の滝」とも呼ばれています。平成27年3月に国の名勝に指定されたほか、恋人の聖地にも選ばれましたので、カップルツーリングにもおすすめです。

  • 袋田の滝 ※画像はイメージです

「袋田の滝」が有名すぎる「大子町」ですが、そのほかにも「生瀬滝」や、滝の裏側の景色を望める「月待の滝」など、大自然を流れるダイナミックな滝の景観を存分に楽しめます。名産は「りんご」で、「秋映」という品種は厳しい条件をクリアして国際宇宙ステーションに届けられたそうです。宇宙にも行った「奥久慈りんご」を使ったアップルパイのほか、全国特種鶏(地鶏)味の品評会で第1位に選ばれた「奥久慈しゃも」の絶品料理も堪能できます。

そのほか、おすすめのツーリングスポット

「筑波山」は絶景が望める人気のドライブスポットです。代表的なのは「筑波パープルライン」(表筑波スカイラインと筑波スカイライン)や「フルーツライン」ですが、残念ながら二輪の場合、過去に多発した事故によって規制された通行禁止制限の解除がされていません。すべての道が走れないわけではありませんが、初めて訪れるライダーにとっては難しい場所になってしまいました。

水戸には日本三名園のひとつ「偕楽園」があります。梅の名所として知られ、早春には約100の品種、3,000本が開花します。そのほか、京都から移植した1,000本以上の「孟宗竹林」、「偕楽園」を造園した水戸藩主・徳川斉昭がみずから設計した日本建築「好文亭」などが見どころです。

まとめ

「筑波山」の二輪車通行禁止制限によって、ワインディング好きのライダーにとっては魅力が半減してしまった感のある茨城県ですが、都内からは1時間ほどで行ける穏やかな場所。特に予定がない休日に、ふらりと「霞ヶ浦」をのんびり周遊する人もいるようです。 また、誰でも知っている「筑波山」や「霞ヶ浦」以外にも魅力的なスポットはたくさんあります。奈良の大仏が掌に乗るほどという、世界最大120mの青銅製立像「牛久大仏」や、つくば市の「JAXA筑波宇宙センター」に展示された「H-IIロケット」など、「霞ヶ浦」同様のスケール感の大きさに圧倒されるでしょう。ほかにも「大洗」にはマリンタワーや広大なビーチがありますが、ここはアニメの聖地としても有名になり、現在に至るまで積極的なコラボイベントが開催されています。

調査時期: 2022年4月7日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 1,000人
調査方法: インターネットログイン式アンケート