一言で「バイク」といっても、自動車免許についてくる50ccクラスの原付から、自動車以上の大排気量エンジンを積んだ大型まであります。ボディタイプも「スクーター」から、昔ながらの「単車」イメージを残した「ネイキッド」のほか、速そうなフルカウルの「スーパースポーツ」、不整地も走れる「オフロード」など多種多様。
まるで生物の進化のようにバイクの種類は増えましたが、どんなバイクに人気があるのでしょうか? マイナビニュース会員に行ったアンケートから、好きなジャンルのバイクや、乗り続けた理由などを紹介しましょう。
いろいろあるけど、今はどんなバイクが好き?
バイクのデザインやメカニズムは時代とともに複雑・多様化しており、中にはカテゴリー分けするのが難しいモデルもありますが、まずはジャンルを13種類に分けて回答してもらいました。さて、今はどんなバイクに人気が集まっているのでしょうか?
Q.1番好きなバイクのジャンルを教えてください
1位:スクーター:24.3% 145名
2位:クラシック:12.9% 77名
3位:ネイキッド:11.1% 66名
4位:ストリート:10.7% 64名
5位:オフロード:10.1% 60名
6位:スーパースポーツ:8.4% 50名
7位:フルカウルスポーツ:6.4% 38名
8位:ツアラー:5.0% 30名
9位:クルーザー:3.4% 20名
10位:ストリートファイター:1.8% 11名
11位:マルチパーパス:1.7% 10名
12位:メガスポーツ:0.8% 5名
13位:モタード:0.7% 4名
※その他:2.8% 17名
回答者の1/4程を占めた1番人気は「スクーター」。しかし、かつては一家に1台あってもおかしくないほど売れた50ccクラスのスクーターはずいぶん減りました。一昔前は若者を中心に250ccクラスの「ビッグスクーター」も流行りましたが、現在は機動性とコスパの高い125ccクラスや、これをベースとした高速道路も走れる150ccクラスのスポーツスクーターに人気が集中しています。
2位はヤマハのSRやホンダのGBといった70年代レトロなデザインの「クラシック」。3位の「ネイキッド」や4位「ストリート」も併せ、カウルを持たないスタンダードな「単車」のスタイルが好まれるようです。5位は「オフロード」。未舗装の林道なども走れるため、昔から根強い人気がありますね。
6位、7位の「スーパースポーツ」と「フルカウルスポーツ」は、オンロードサーキットで火花を散らすレーサー直系のスタイルで、昔でいうところの「レーサーレプリカ」などです。見た目だけでなく、非常に高いパワーとしっかりしたフレームや足廻りのほか、最近のモデルは電子制御まで装備しています。
8位の「ツアラー」や9位「クルーザー」は、防風効果の高いカウルを装備したオンロードや、ロー&ロングのアメリカン、巨大な車体を持つ「ホンダ・ゴールドウィング」のように、中・長距離のツーリングに特化したジャンル。10位の「ストリートファイター」は、スーパースポーツのネイキッド版で、アクロバット的な走りを披露するエクストリーム系イメージに近いモデルです。
ところで、バイクは持っている?
好きなジャンルのバイクがあったとしても、現在も乗っているかは分かりません。実際、どの程度の方が現在もバイクを所有しているのでしょうか? バイクが好きで、自動二輪免許を持っている方に聞いてみました。
Q.現在、あなたはバイクを所持していますか?
はい ―――67.6%
いいえ ―――32.4%
アンケートの結果では、7割近くの方が現在もバイクを所有しているようです。バイクは置き場所さえあればあまりコストもかかりませんが、仕事が忙しくなって乗る機会も減り、結婚や引っ越し、出産などを機に手放してしまった人もいるのではないでしょうか。
コロナ禍では「密を防げる移動手段」としてバイク人気が高まりましたが、それ以前にも子育てが終わった中高年がバイク乗りとして復活する現象もありました。何らかの事情で一度は降りてしまっても、やはりバイクの魅力は忘れられないのかもしれません。
どんなバイクなら飽きずに乗れる?
次に、現在もバイクを所持している方に、1番長く乗っていた、または乗り続けているバイクのジャンルを聞いてみました。
Q.最も乗っていた(乗っている)期間の長いバイクのジャンルを教えてください
1位:スクーター:28.3% 117名
2位:ネイキッド:14.3% 59名
3位:ストリート:10.6% 44名
4位:オフロード:9.7% 40名
5位:クラシック:9.4% 39名
6位:フルカウルスポーツ:7.2% 30名
7位:スーパースポーツ:5.6% 23名
8位:ツアラー:5.1% 21名
9位:クルーザー:1.7% 7名
10位:ストリートファイター:1.4% 6名
11位:マルチパーパス/メガスポーツ:各1.2% 5名
13位:モタード:1.7% 10名
※その他:3.4% 14名
バイクのジャンルは様々ですが、その時代によって流行したものもあります。80年代はフルカウルをまとった「レーサーレプリカ」が、90年代以降は「スポーツツアラー」や「国産中型アメリカン」、「エンデューロ」、「トラッカー」や「ビッグスクーター」などが大ヒット。免許制度改正によって免許が取得しやすくなった大型では「ハーレーダビッドソン」も爆発的に売れました。
しかし、こういった目まぐるしい変化の中でも、「スクーター」や「ネイキッド」、「ストリート」といった普遍的なスタイルのモデルに長く乗られてきたユーザーが多いようです。確かに、このタイプはいつの時代も古臭さを感じることはありません。
また、実用性とコスパの高い「スクーター」は、通勤や買い物用のセカンドバイクとして所持している人も多いはず。あまり手をかけずに済むし、便利だから長く所有しているというケースもあるでしょう。また、歳をとるにつれて大きくて重い中・大型バイクを動かすのが億劫になり、ゲタ代わりに買ったスクーターがメインになってしまった、という話も珍しくはないようです。
好きだから? 必要だから? なぜバイクに乗り続けるのか?
バイクの魅力はたくさんありますが、同時にリスクもあります。現在、または過去に乗り続けていた人たちの理由は何でしょうか? 具体的な回答例を紹介しましょう。
Q.バイクに乗っていた(乗り続けている)理由を具体的に教えてください(自由回答)
男性/37歳
気分転換に最適だから男性/43歳
車にはない開放感男性/46歳
一目ぼれしたから。乗りたいと思ったから女性/61歳
大切な相棒だから。手放したくない男性/44歳
通勤に使うのに使っていました。停めるところを車ほど考えなくてよく便利だから女性/47歳
手ごろな価格で自転車よりも早く通勤にも便利なため
好きなバイクに乗り続ける理由は人それぞれ。複数台所有の猛者も!
バイクに乗り続ける理由は人それぞれですが、やはりほかの乗り物では味わえない魅力があります。風を受けて走る開放感やカッコよさは全てのバイクに共通していますが、今まで乗って来たモデルに飽きてしまっても、別のジャンルのバイクに乗り換えることで新たな楽しさを発見することもできるでしょう。
また、思い出をともにした1台のバイクに愛着を持ち、長年に亘って大事に乗り続けている人もたくさんいます。中には、別のジャンルのバイクが欲しくなっても手放すことができず、何台ものバイクを買い足して「多頭飼い」をしている猛者も。
そのほか、小型のスクーターなどでは、通勤や通学、買い物など「生活の足」として欠かせない存在にもなっているバイクもあります。小さくて駐車する場所にも困らず維持費も安い上、自転車よりもスピードが出て疲れない。これに代わるものを見つけるのは難しいのではないでしょうか。
次回は、バイクに乗っている人たちが「乗っていてよかった」と思ったエピソードなどを紹介します。
調査時期: 2021年9月2日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 1,009人
調査方法: インターネットログイン式アンケート