岡山県は温暖な気候で晴れの日が多く、「晴れの国おかやま」と呼ばれているのをご存知でしょうか。私ども中国銀行はそのような恵まれた環境の中、地域のお客さまに“選ばれ”“信頼される”銀行を目指して、日々全力で業務に取り組んでいます。

  • 執筆者プロフィール:中国銀行 営業統括部担当部長 桒田耕一
    1991年4月中国銀行入行。経営企画・業務企画部門などで企画業務を中心に担当。稲荷支店長を経て、2018年4月から現職に就任。チャネル戦略を所管し、店舗企画、マーケティング、広告宣伝、Fintech(フィンテック)をはじめとしたICT関連業務に従事

岡山県には、日本三名園である「岡山後楽園」や、烏城(うじょう)として親しまれている「岡山城」など観光施設も充実しており、近年外国人観光客も多く訪れるようになっています。しかし、訪日外国人は、日本での旅行中に「言語が通じない」「Wi-Fi環境が整備されていない」などの不満を抱えており、「カードを利用できる店舗が少ない」という声も少なくありません。

そこで当行は岡山県・岡山市との包括協定の一環として、観光施設入場料のクレジットカード・電子マネー決済導入を実現しました。

  • 岡山後楽園と岡山城は2016年9月からカード決済が可能に

「晴れの国カード」によるポイントの地産地消

従来、クレジットカードポイントはギフトカードに交換され、県外大手資本の岡山店などで消費されるケースが多くありました。実質的に消費が大都市圏へ流出している状況であり、我々はそこに問題意識を持ったのです。しかし、裏を返せば、地域で消費されるスキームを構築することで、地域経済の活性化に貢献できるという見方も可能であり、そこが着想の原点でした。

2015年3月には、当行が発行する「ドリーミーJCBカード」をお持ちのお客様に対し、後払い方式のQUICPayと、前払い方式のnanacoの一体型電子マネーである「晴れの国カード」を取扱開始しました。金融機関が発行する電子マネーにnanacoを搭載することは日本初の取組みです。

  • 「ドリーミーJCBカード」(左)と「晴れの国カード」(右)

「晴れの国カード」優待店で、「ドリーミーJCBカード」または「晴れの国カード」のQUICPay・nanacoをご利用いただくと、ポイントが通常の2~3倍貯まります。また、貯まったポイントをnanacoや地域の店舗様が発行する商品券に交換することで、お買物にもご利用いただけます。いわばこれは、クレジットカードポイントの地産地消です。

「晴れの国カード」の趣旨にご賛同いただいた店舗様は、商店街、百貨店、ホームセンター、クリーニング、回転寿司など800店舗を超えました。当行は、これからもお客様の日常生活に寄り添ったサービスの提供を目指します。

ニーズに合わせキャッシュレス連携サービスを拡充

当行では、JCBブランドのデビットカード「ドリーミーデビットカード」を2018年10月から取扱開始予定です。即時決済や使い過ぎない安心感をベースに、クレジットカードをお持ちでないお客様に対し、現金決済から利便性の高いカード決済への移行をご提案する構想です。このデビットカードと様々なサービスを連携することで、幅広いお客様ニーズに応えることができると考えております。

例えば、2017年11月から提携している家計簿アプリ「一生通帳 by Moneytree」とデビットカードを連携することで、家計管理はより簡単に。また、2018年秋から導入を予定している自動貯金アプリ「Finbeeおつり貯金」とデビットカードの連携により、カード利用で発生する端数の金額を自動的に貯金することもできます。

加えて、デビットカードは原則的に審査を伴わないため、ご高齢の方々にもお持ちいただくことが可能です。地方では、高齢者の見守りも重要なテーマのひとつ。デビットカード利用の都度、首都圏など遠隔地にお住まいのご家族へ利用通知をメールできる「JCB見守りメールサービス」は、日常の決済を起点として安心をお届けできるサービスだと考えています。

  • 「ドリーミーデビットカード」キャッシュカード一体型(左) デビット単体型(右)

地域のキャッシュレス化を推進することは、店舗様・個人のお客様の現金管理コスト削減に有効なだけでなく、利便性の向上による地域経済の活性化にもつながります。これからも日々の企業活動を通じて、キャッシュレスという観点に当行ならではの新たな付加価値をご提供するとともに、「心のサービス」でお客様へ満足と感動をお届けします。