投資には関心があるけれど、預けた資産が減るかもしれないのが怖くて始められない、という方は多いのではないでしょうか。今回の記事では、リスクとの付き合い方についてお伝えしたいと思います。

  • 預貯金もリスク? リスクと上手に付き合う方法とは

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日本では物価の上昇が進んでいて、日本円の価値が下がっている

最近、スーパーやコンビニで、いつも買っている商品の値段が上がっている、と感じたことはないでしょうか。食料品や生活用品だけでなく、光熱費やガソリン代など、生活に関わるさまざまな分野で値上げが相次いでいます。

値上げの背景には、原油価格の上昇によって原材料費や物流費が上がったことなどがあります。ロシアによるウクライナ侵攻の影響によって、原油高はさらに進んでいます。

3つのポイント
・日本では物価の上昇が進んでいて、日本円の価値が下がっている
・預貯金で資産を持ち続けることは、絶対に安全とはいえない
・取れるリスクと上手に付き合うことが必要

最近では、円安が進んでいます。今年4月には、歴史的な円安の水準を記録したことが話題になりました。円安も物価の上昇につながります。

たとえば、1ドル=100円から1ドル=130円まで円安が進んだ場合を例に、ご説明します。アメリカで5ドルのハンバーガーを買うとして、かつては500円払えばよかったのに、いまでは650円払わなければ買えないということになります。

海外で買い物をする場合に限らず、日本が外国からモノを輸入するときには同じように、これまでより多くの費用がかかることになります。日本は資源の多くを海外からの輸入に頼っているため、円安が進めば、身の回りのモノの値段はさらに上がっていくでしょう。 日本では長い間、モノの値段が下がるデフレの状態が続いてきましたが、これからは、モノの値段が上がっていくインフレの時代に入る可能性があります。

預貯金で資産を持ち続けることは、絶対に安全とはいえない

生活に必要なモノの値段が上がると、持っている資産の価値は相対的に下がっていくことになります。

先ほどハンバーガーの例でご説明しましたが、同じ日本円で買えるものが減るということは、金額が変わっていなくても、実質的には資産が目減りしていることになるわけです。 したがって、資産をすべて預貯金で保有していると、気付かないうちに実は資産の価値が下がっている可能性があります。元本が保証されていて、金額が減ることがない預貯金にも、増えないことによるリスクが潜んでいるのです。

取れるリスクと上手に付き合うことが必要

投資を始められない方の中には、資産がマイナスになる(元本割れの)リスクが怖いという方が多いのではないでしょうか。

しかし、これから将来に向けて資産を築いていくには、あらゆるリスクをすべて避けようとするのではなく、リスクを正しく理解し、取れるリスクと上手に付き合っていくことをおすすめしたいです。

次回の記事では、投資にもさまざまな種類があり、リスクを分散して抑える方法もあることをご説明します。