macOSの最新版「Mojave(モハヴェ)」が公開されました! Mac App Storeから無償で入手できますから、Macユーザは早速アップデートを……というのは慌てすぎ。もう少し情報を整理してからでも遅くはありません。今回は、手持ちのMacをMojaveにアップデートするときのチェックポイントと消える機能への対策を紹介します。
対応機種をチェックするには
macOS Mojaveでは、システム要件の変更に伴い2011年以前に発売されたMacのサポートが見送られました。対応する機種はMacBook(Early 2015以降)、MacBook Air(Mid 2012以降)、MacBook Pro(Mid 2012以降)、Mac mini(Late 2012以降)、iMac(Late 2012以降)、iMac Pro(2017)、そしてMac Pro(Late 2013、Metal対応GPUを搭載のMid 2010/Mid 2012)となるため、High Sierraが動作しているMacでもアップデートできない可能性があります。
自分のMacの年式がわからない、調べる手間が惜しいという場合には、Mac App Storeで「Mojave」を検索し、アップデータの配布ページにアクセスしましょう。「ダウンロード」ボタンをクリックすると、そのMacが対応機種かどうか判定され、対応機種でない場合はその旨表示されて次のステップへ進めません。
ストレージの空き容量にも注意が必要です。12.5ギガバイト(GB)以上の空きがあればアップデートできますが、OS X Yosemite以前のシステムからアップデートする場合は18.5GB以上の空きが必要です。なお、OS X Mountain Lion以降のシステムであれば、直接Mojaveへアップデート可能です。
アプリはダークモードに対応してる?
Mojaveで注目を集めている新機能のひとつに「ダークモード」があります。しかし、まったくの新機能というわけではなく、OS X Yosemite(v10.10)のときにデスクトップを暗い色にする機能として登場しています。High Sierraでも、システム環境設定「一般」パネルにある「メニューバーとDockを暗くする」にチェックを入れれば、メニューバーが濃いグレーに変化することを確認できるはずです。
そんな機能がなぜMojaveで注目されているかというと、"暗さが徹底"されているからです。従来のダークモードでは、暗くなるのはメニューバーとDock領域のみ、アプリケーションの表示要素は明るいままですが、Mojaveではウインドウ枠など細部まで徹底してダークな色調で統一されます。
ただし、世にあるMac用アプリのすべてがダークモードに対応しているわけではありません。FinderやDockなどシステムアプリのほか、メールやSafariといったOS標準装備のアプリ、KeynoteやNumbersなどApple製のアプリは対応していますが、サードパーティー製はそう多くありません。Appleは開発用のツールを公開しているため、いずれ数は増えるでしょうが、当面はMac App Storeの「ダークモードで映えるApp」コレクションを情報源にするしかなさそうです。
さようなら、「どこでもMy Mac」
Mojaveでは「どこでもMy Mac」が消えるという噂話は、現実のものでした。Appleは『「どこでもMy Mac」の変更点に備える』というサポートページを公開し(リンク)、Macユーザに広く注意喚起を開始しています。
この「どこでもMy Mac」は、平たくいえばMacの遠隔操作機能です。同じApple IDを使用している、(対象のMacが自宅にある場合)UPnP対応のルータが設置されているという条件はあるものの、離れた場所にあるMacのデスクトップを手もとのMacで操作(リモートデスクトップ機能)できることには一定のニーズがありましたが、AppleがAirMac Extremeなど無線LAN機器の販売を終了し、AirMacユーティリティの更新も停止されたことから、ついにお役御免となりました。
「どこでもMy Mac」の代替機能としては、リモートデスクトップはmacOSに標準装備されている「画面共有」を、ファイル共有にはiCloud Driveを使うことが考えられます。屋外から遠隔操作を行う場合は、VPNサーバ機能付きルータを用意しなければならないなど条件が厳しくなりましたが、画面共有は「VNC」というオープンな仕様を利用しているため、Wi-Fiネットワーク内であればいろいろなクライアントアプリから遠隔操作することが可能です。「どこでもMy Mac」はなくなりましたが、機能的には大きく変わりませんよ。