Googleの「Pixel 2」を購入しました。残念ながら、Pixel 2は、日本国内では販売されていないため、米国のGoogleサイトから直接購入し、米国在住の知人に受け取ってもらいました。いま、取材で米国のサンノゼ市に来ており、無事、Pixel 2を受け取りました。旅先なので、写真の質が低いのはご容赦いただければ幸いです。
Pixel 2は、昨年登場したPixelの後継機種で、OreoことAndroid 8.0が標準搭載されています。ハードウェアとしては、Pixel 2とPixel 2 XLの2つがあるのですが、筆者が購入したのは、ディスプレイが5インチのPixel 2のほうです。(表01)に概略のスペックを示します。
■表01 | |
機種名 | Pixel2 |
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発売年 | 2017年10月 |
CPU | Snapdragon 835(4×2.35GHz Kryo、4×1.9GHz Kryo) |
GPU | Adreno 540 |
RAM | 4ギガバイト |
ストレージ | 64/128ギガバイト |
画面 | 5.0インチ 1080×1920ドット カラーAMOLED |
GSM | 850/900/1800/1900MHz |
UMTS(W-CDMA) | 850/900/1700/1900/2100MHz (B1/2/4/5/8/19)、CDMA2000 1xEV-DO対応 |
FDD-LTE | B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/19/20/25/26/28/29/30/32 Cat15 3CA |
TDD-LTE | B38/40/41/66 |
無線LAN | IEEE802.11 a/b/g/n/ac(2.4/5GHz) |
Bluetooth | Ver.5.0 |
GPS | ○(A-GPS対応) |
NFC | ○ |
フロントカメラ | 800万画素 1080p |
バックカメラ | 1220万画素/光学手ぶれ補正/オートフォーカス/Dual LEDフラッシュ |
I/O | USB type-C |
OS | Android 8.0 |
バッテリ | 2700mAh |
サイズ | 14.5×6.97×0.78センチ |
重量 | 143グラム |
とりあえず、入手しただけの状態なので、内部の詳細などは、別の記事でレポートすることにして、今回は、外観やざっとした解説にとどめます。
表示は5インチ有機LED(AMOLED)なので、本体はコンパクトです。最近のAndroidはボリュームや電源スイッチのほかにはハードウェアスイッチがなく、ディスプレイ面は上下にスピーカーのスリット、フロントカメラ程度で、ディスプレイ以外の部分は黒くなっているため、電源オフの状態ではのっぺりした感じがあります。
背面は、上部1/4が光沢のある素材で、残りの部分はつや消しになっています(写真02)。構造的には、側面と背面のつや消しのある部分が一体で、光沢のある部分が背面上部にはまっているようです。また、側面のディスプレイ側と本体側は部品としては別のものになっています。背面のつや消しの部分は触ると、ひんやりした感じがするため、金属を塗装したものではないかと思われます。
ディスプレイ側の側面を覆う金属のようなものは、ところどこに切れ目があり違う素材をつないでいます。このあたり、アンテナとして動作しているのではないかと考えられます。また、背面に光沢のある別の素材をはめてあるのも、内部のアンテナなどの関係ではないかと筆者は思っています。
縦置きしたフルHDのディスプレイの上下にスピーカーなどが配置されているため、見た目には、かなり縦長な感じ、あるいはスリムな感じを受けます。このため、全体の印象としては、他の5インチクラスのディスプレイを使う他機種よりもコンパクトな感じがあります。筆者の手元にあったモトローラのMotoZは、5.5インチのディスプレイですが、Pixel 2と比べて縦7.6ミリ、横5.6ミリしか大きくありません。ですが、Pixel 2のほうがかなりコンパクトな印象を受けます。ディスプレイの左右の「額縁」部分の大きさはそれほど差がありません。細かくみると、正面ディスプレイの外側を囲むようにある金属部分が比較的明るい金属色なのに対して、内側のディスプレイ部分は黒、そして各辺の部分には少し傾斜がつけてあります。おそらく、コントラストの関係で、内側の黒い部分の印象が強く残りスリムに見えているのでしょう。
ヘッドホン端子もなく、ボリュームと電源ボタン(写真03)、そしてUSB Type-Cコネクタぐらいしかなく、ホームボタンなどはソフトウェア表示になっています。なお、SIMカードスロットは、本体左側面上部にあります(写真04)。このため、外観はかなりシンプルです。
しかし、Pixel 2には、本体両側面を強く押さえる(握る)ことを検出するセンサーがあり、これを使ってGoogle Assistantなどを起動できます。これはActive Edgeと呼ばれる機能で、握ることを「スクイーズ」と呼んでいます。このため、一部の表記で「ひねる」と表記されていますが、ここでは誤解のないように「握る」と表記しておきます。設定ページからどの程度強く握ったときに反応するかを設定することができます(写真05)。Active Edgeは、動作状態で意味がかわります。たとえば電話が着信しているときには握ることで音を消すことができ、カメラの起動中は、2回握ってフロントとバックカメラの切り替えができます。それ以外では、握ることでGoogle Assistantが起動し、音声入力状態になります。ユーザーが好みの機能を割り当てることはできませんが、Okグーグルというよりは、素早く起動できて便利そうです。筆者は、複数のスマートフォンを持ち歩くことがあり、OKグーグルというと全部のスマートフォンが反応してしまうことがあります。
また、背面の指紋センサーも利用中に指を滑らせることで通知シェードを開くといった用途に利用できます。外観はシンプルながら、手による操作でいろいろとできるようになっています。欲を言えば、指紋センサーで画面のスクロールができるといいんですが。
まだ、ほとんどアプリを入れていないので、実使用とは少し違いますが、バッテリは比較的もつ感じがあります。Androidは、ずっとソフトウェア側の低消費電力化をすすめていますが、やはり最新のハードウェアを利用するほうが電力効率が高くなります。このあたり、最初からAndroid 8.0を前提に設計されたPixel 2は有利です。
パッケージには、本体のほか、簡単なスタートガイドとACアダプタ(出力はUSB Type-Cコネクタ)、USB Type-Cケーブル、USB Type-Cとヘッドホン、ヘッドセットの変換ケーブル、USB Type-C/フルサイズAレセプタクル変換コネクタが含まれていました(写真06)。最後の変換コネクタは、既存のAndroid機とUSBケーブル(一方がUSBフルサイズAプラグ)を使って、Pixel 2と接続し、設定やデータなどを転送するためのものです。
写真06: Pixel 2の付属品。クイックガイドなど(写真左側)、ACアダプタ(同上部)、USB Type-Cケーブル(同下)とUSB フルサイズA/Type-C変換コネクタ(データ転送用)、USB Type-Cヘッドホン/ヘッドセット変換ケーブル |
ざっとさわった感じ、シンプルで、良さそうなのですが、残念ながら、日本で発売がないようで、設定の「規制ラベル」のところに技適の表示がありません。Googleの最新のAndroidがないと、Androidのプレビュー版を試したり、Googleの新しいアプリを試すのが難しくなってきました。そろそろなんとかしてほしいものです。