L.A.からサンフランシスコへ続く道は2つあります。内陸を通るフリーウェイI-5と、海沿いを通るパシフィックコーストハイウェイと呼ばれる道。I-5は、畑、果樹園、農場などを見ながら田舎道をずっと走っていき、パシフィックコーストハイウェイは、海沿いの道を潮風に当たりながら、"That’s California"という感じの道を走っていく。個人的には、後者の方が好きですが、時間がこっちの方がかかります(前者5時間。後者7時間)。あなたはどちらを選びますか? さて、今回のサンフランシスコ編はフィッシャーマンズ・ワーフを中心にお伝えします。
やっぱりここ! フィッシャーマンズ・ワーフ
サンフランシスコの有名観光地の1つにフィッシャーマンズ・ワーフがある。前回ご紹介したユニオン・スクエアからケーブルカー、パウエル・ハイド線で終点まで。完全に観光地化しており、道沿いにはおみやげ物屋さんが立ち並んでいる。そんなお店も見つつ、フィッシャーマンズ・ワーフの中心Pier(ピア)39にやってくると、たくさんのアザラシが出迎えてくれる。木造のPierとそこに立ち並ぶかわいいお店が特徴的だ。
サンフランシスコはカニで有名なので、Pier39の周辺にはカニを出すレストランや出店がたくさんある。値段はピンからキリまでなので、安い方が良ければ出店で、ちょっとおしゃれなところで食べたければレストランで考えるといいだろう。ちなみに、私たちがお勧めなのは、Pier39の中にある「Crab House」だ。結構高いがここのキラークラブは絶品。オリーブオイルとガーリック、そしてブラックペッパーの味付けが最高なのだ。他の所に比べて倍以上の値段がするが、サンフランシスコに行ったら必ず食べたくなってしまう。鉄板に乗って出てくる熱々のカニが、たまらなくおいしい。
フィッシャーマンズ・ワーフの数ブロック南側(ユニオン・スクエア側)に、ロンバード・ストリートがある。この道はハイド・ストリートから次のリーベンワース・ストリートまでの間が、ジグザグになっていることで有名だ。徒歩の場合はサイドにある階段で上り下りするのだが、車ではそのジグザグの道を通らなければいけない。花壇が設置されており、お花の時期はとても綺麗だ。
私たちもこの道を車で下ったことがある(下りのみの一方通行)が、運転は非常に怖く、前方、後方ともに注意しなければいけない状態だった。サンフランシスコは坂の街なので、とにかく運転が大変なのだが、この道はその最上級編だったと言えるだろう。しかも、私たちが通った時は運悪く、前の車が車庫入れを始めてしまった。なんとその道のサイドに建っている家の住人だったのだ。急な坂道で下向きの状態のまま停止。数分待たされただけだったが、非常に怖かった。
予約必至のアルカトラズ島
映画『ザ・ロック(1996)』で有名なアルカトラズ島。かつては刑務所として使われており、シカゴのマフィアのボス、アル・カポネも収容されていた。現在は、その刑務所の建物が観光地として一般公開されている。アルカトラズ島には、Pier33から出ているツアーに参加しなければいけない。私たちは8月に一度、予約なしでアルカトラズ島へ行こうとしたら数日待ちと言われ、断念したことがある。休みの時期はネットで予約をしていった方がいいだろう。
アルカトラズ島へはPier33からフェリーで訪れることができる。ツアーと言っても自由行動なのでそこからは、それぞれ徒歩で坂を上がかつての連邦刑務所の建物に入る。建物の入り口でオーディオガイドを渡され、それで説明を聞きながら刑務所内を回ることになる。多国語に対応しているので、日本語も選択できる。そのガイドは刑務所に収容されていた衆人が所内で起こった出来事を語る、という形で進んでいくのだが、物語風になっているのでとても楽しい。
次回は、サンフランシスコから日帰りでも行ける、世界遺産指定のヨセミテ国立公園をご紹介します。お楽しみに~。
(写真:フォトアーティスト飯富崇生)
芦刈いづみと飯富崇生のミニコラム:サンフランシスコが舞台のテレビ&映画
映画『ザ・ロック』がアルカトラズ島で撮られたのは有名な話だ。他にも、アルカトラズ島と言えば、『アルカトラズ島からの脱出(1979)』や『告発(1995)』がある。この他にもサンフランシスコが舞台の映画やテレビ番組は多い。例えば、NHKで再放送が繰り返されているテレビドラマ『フルハウス』や、映画『ゲーム(1997)』、『ダーティハリー』シリーズなんかもそうだ。サンフランシスコに行く前に、これらの映画を見てから行くとよりいっそう楽しめるかも。
アクセス情報
最寄りの国際空港:サンフランシスコ国際空港 日本からの直行便あり。10時間。周辺観光地
ヨセミテ国立公園・セコイア国立公園・キングスキャニオン国立公園・モントレー・カーメル・レイクタホなど