皆さんはじめまして。
今回からアメリカコラムを連載することになりました、Photo-Writing Unit TARBEE のアメリカ西部プロフェッショナルライター芦刈いづみとフォトアーティスト飯富崇生です。現地に行った人しか分からない、アメリカの都市や国立公園の情報をパワーあふれる写真と共に連載していきますので、よろしくお願いいたします。
私たち2人は、2年前までロサンゼルスに留学しており、その間にアメリカの自然に魅せられ、今までに約40カ所の国立公園やナショナルモニュメントをまわりました。現在記録に挑戦中で、この3月にも1カ月間かけて、10カ所追加訪問して来たところです。アメリカ関連の書籍や記事執筆の他、アメリカの自然写真展やセミナーなども行っております。
なおこの連載コラムは、まずゲートシティとなる都市情報、そしてその周辺の国立公園や見所という感じで展開していきます。1回の旅行で行ける場所の情報を連続して掲載しますので、数ページ印刷して旅のお供にぜひどうぞ。
それでは、第一弾、ラスベガスから見て行きましょう。
"The City of Entertainment=ラスベガス"
アメリカ西海岸で飛行機を乗り継ぎ約1時間。砂漠の中に、ニューヨークにあるはずの自由の女神、エジプトにあるはずのピラミッドやスフィンクス、黄金に輝くホテル、そしてプール付きの家ばかりがある街が現れたら、そこがエンターテインメントの街ラスベガスだ。
「街全体が、タダで入れるディズニーランド」。私はラスベガスについて聞かれたとき、いつもこう表現する。なぜなら、今やラスベガスはカジノだけではなく、ありとあらゆる世界最高のエンターテインメントが揃っている街だからだ。世界で最も美しい夜景。誰でも自由に見ることができる無料アトラクション。世界最高のアーティスト集団シルク・ド・ソレイユのショー。1つ1つが大きなテーマを持つテーマホテル。そして世界中の料理を食べることができるホテルビュッフェ。ラスベガスは、そんなカジノ以外の楽しみがたくさん詰まったエキサイティングな街なのだ。
このように、見所満載のラスベガスの中で、初めて行く人には絶対に見逃して欲しくないポイントが2つある。それは、ストラトスフィアタワーに登ることと、ベラージオの噴水を見ることだ。
これははずせない!ストラトスフィアタワーからの夜景と絶叫マシーン
ストラトスフィアタワーは、ラスベガスブルーバード( 通称ストリップ)のはずれにある、アメリカ西部で最も高いタワーである。タワー上部109階にはラスベガスの夜景を一望できる展望台と、その夜景を見ながら楽しむことができる絶叫マシーンが3つ設置されていて、絶叫マシーンマニアにはたまらない場所になっている。ラスベガスのユニークなホテルや屋外アトラクションの光が美しいラスベガスの夜景は、まるで星を散りばめた宝石箱のよう。それを見ると、ここに来た人誰もが、こんな美しい夜景を世界中のみんなにも見せたいという気持ちになるだろう。
3つの絶叫マシーンは、世界一高い所にある打ち上げ型アトラクション"ビッグ・ショット( Big Shot)"、シーソー型アトラクション"エックス・スクリーム( X - scream)"、そして、ブランコ型アトラクション"インサニティ( Insanity)"である。自分が乗らずに、外から乗っている人の様子を見ていると、かなり怖く、「絶対に乗りたくない」と思うだろう。しかし、地上270mという高さがアトラクションのスリルを倍増させているだけで、どのアトラクションも、見ているほど、乗ってみると怖くはないというのが、絶叫マシーン好きの私の感想。なので、他の人が乗っている様子を見る前に、自分で乗ってみることをオススメする。
世界中の旅行者を魅了するベラージオの噴水とフリーアトラクションの数々
数あるラスベガスのフリーアトラクションの中で、最も有名で最も美しいものはホテル・ベラージオの噴水ショーである。ラスベガスを訪れる観光客の一番の目的が、このベラージオの噴水を見ることと言っても過言ではないほど、このアトラクションは世界中の人々を魅了し続けている。"カジノの街"というイメージから、"エンターテイメントの街"というイメージに変化したラスベガスの、エンターテインメント性をグッと高めたのが、この噴水ショーなのだ。
ベラージオの噴水ショーは、平日15時から20時まで( 週末は正午から20時まで)30分毎。その後は、夜中の12時まで15分毎に行われている。音楽&噴水のダンスは何種類もあり、連続して同じショーを行うことはないので、飲み物片手にしばらくそこに滞在し、何回か見るといいだろう。また、必ず夜と昼の2種類のショーを楽しんで欲しい。夜はライトアップされた街やホテルを背景に、空高く舞い上がる光と水の柱が美しいのだが、写真を撮ってもブレてしまう傾向にある。逆に昼間は、夜景の美しさはないが、噴水や自分達を綺麗に写真に残せるので、写真を撮るにはGoodだ。
長くなりましたので、今回は、ここまでです。次回は、ラスベガスコラム第2弾。フリーモント・ストリート・エクスペリエンスやミラージュの火山噴火などのフリーアトラクションと、世界最高のアーティスト集団、シルク・ド・ソレイユを紹介します。お楽しみに!
(写真:フォトアーティスト飯富崇生)
フォトアーティスト飯富崇生からのワンポイントフォトレッスン
夜だからと言って、フラッシュをたくのはNG。せっかくきれいな噴水と夜景が見たままの色で撮れないからだ。しかしフラッシュをたかず、普通に撮ってもブレてしまって、これもまたNG。そんな場合は、湖の柵に両手のひじを固定して撮るのがオススメ。こうすることでかなりのブレを抑えられるので、夜景も綺麗に写り、他の人に見せても豪華さと感動が伝わるだろう。
アクセス情報:
最寄の国際空港:マッキャラン国際空港( ラスベガス)
日本からの直行便は2007年4月現在なし。 アメリカ西海岸まで約10時間それから乗り継ぎで約1時間。 ロサンゼルスから車で約5時間。周辺観光地:
グランドキャニオン国立公園、グランドキャニオンウエスト( スカイウォーク)、ザイオン国立公園、ブライスキャニオン国立公園、デスバレー国立公園、バレー・オブ・ファイヤー州立公園、セドナなど。