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Vol.54 女性が怖いのかもしれません。
いつも「理系のための恋愛論」を読ませていただいております35歳の会社員です。つい最近、先生が恋愛相談をされていることを知りました。
今回は相談したいことがありまして、メールした次第です。
私は女系家族に育ちました。3人兄弟の末っ子で姉2人はどちらも口達者で無口でかわいげのない私は、姉2人の言うがままでした。父親は早く亡くなり、母親は女手ひとつで3人の子どもを育てたため、非常に厳しく躾けられました。姉達は自分達のいたずらを私になすりつけることはしばしばでした。母親は否定する私ではなく、姉を信用し、怒られるのは私ばかりでした。
女系家族に育ったなら、普通は女性と会話するのが苦にならないのでしょうが、私は反対で、女性といるのが苦手になり、一緒にいても緊張ばかりしてしまいます。
実際、女性が怖いのかもしれません。でも結婚はしたく、自分を心の底から安心させてくれる女性がいると信じてやみません。でも35年間生きてきて、そんな女性に出会ったことはありません。最近は自分にあう女性は見つからないのではないかと諦めに似た境地です。
先生、本当に優しくて、自分のことをたててくれる女性はいるのかどうか、そしてそういう女性と結婚するにはどうすればいいのか教えてください。
そして、そういう女性と結婚するために、自分はこれからどういうアプローチをとればいいか、どんな心構えが必要か教えてください。
(35歳・男性・会社員)
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「姉がいる弟の眼力」が発揮できるはず! 健闘を祈ります!
女系家族の男子って、女性の最悪の面を見知ってしまうぶん、気付かないうちに女性を見る目がシビアになっている気がします。
女の人って、そのときそのときの一場面を怒るのではなく、総合的に…前後の状況や相手と自分の立場をひっくるめて考えて怒る傾向があるので、お母様はきっと、お姉さん達がウソをついているとわかっていても、やむをえずあなたを怒ってしまったのかもしれません。
女系家族で育った私も、息子を持って「男の子って何?」とビックリすることがたくさんでした(いまだに、かも)。男の子って、どんなに無口でおとなしくていい子でも、それは男の子的見地からみたいい子にすぎず、女の子とはぜんぜん違う生き物なんですよね。
お姉さんたちも、弟のあなたのことでイロイロと肝を冷やし、ガマンをしてきたのかもしれません。お姉さん達だって子どもだったのですから、弟のお世話を完ぺきになんてできないですよね。だから、つい手っ取り早く厳しくして、自分たちの言うことを聞いてもらおうとしてしまったのだと思います。
あなただけでなく、お姉さん達も、お母様も、きっとそれぞれにつらい思いを抱えながら精一杯がんばってきたのです。
そこを理解してあげて、これからはまず、家族の女性達を見る視点を少し変えてみてはどうでしょう。気が強いのは、弱さを隠すためかもしれません。口が悪いのも、虚勢を張らなくては生きていけないほど、厳しい状況にあったせいかも。まずは、そんなふうに頑張ってきたお母様やお姉さん達のことを
「お母さんはムリしてきて、えらいな。尊敬するな」
「姉は本当はやさしいのに、意地を張ってかわいいな」と考えてみてほしい。そうすると 、家族の新たな一面が見えてくるはずです。
さて、結婚相手の話も同じことです。たしかに、女性って強くたくましすぎて、怖いところもあるかもしれません。けれど、女性ならではのやさしさや気配り、思いやりもたくさんあるのです。
誰にだって欠点はあります。そして、欠点と長所はだいたい表裏一体です。女性の最悪の面ばかりを見るのではなく、その裏側にあるいいところを見て、そこをちゃんと口に出してホメてあげる。
そうすると、相手の女性も、あなたの欠点ではなく長所を見てくれるようになるものです。自分が安心したいのでしたら、先に相手を安心させてあげる。自分を立ててほしいのでしたら、相手の女性を立ててあげることが必要なのです。
私が思うに、自分ではそんなつもりがなくても、もとがどんなに男っぽい性格でも、やっぱり姉がいる弟って、ふつうの男性の何十倍も女性のあつかいが上手ですよ。
ぜひ、自分に自信を持って、女性を厳しいシビアな目で見るのではなく、あたたかくやさしい目でみてあげてください。そうすればきっと、あなたと合う女性をみつける「姉がいる弟の眼力」が発揮できると思います。健闘を祈ります!
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