Vol.42 好きって気持ちが分からない。


酒井先生

こんにちは、私は30歳の派遣社員です。好きっていう気持ちが分からないです。

恋人がいなくて寂しい、ということはあります。

恋人がいたら楽しいだろうなとは思います。

恋人と一緒にずっといられたら素敵です。

一方で自分は誰が好きなのか、まったく分かりません。タイプの人はいるし、ちょっとデートしたり、気になる人もいます。でもその人のことを好きか、自分に問いかけてもよく分からないのです。

そうしたあやふやな気持ちのまま、恋が終わったことも何度かあります。ドキドキしたり、相手のことを考えて夜も眠れない、そんな経験が一度もありません。

私ってへんなのでしょうか。

(30歳・女性・派遣社員)

恋愛至上主義じゃないあなたは結婚向き、かも。冷静に男の人を見る特質をいかして自分にあう男性を見つけてほしいです。


ぜんぜんヘンじゃないと思います。実は、私もあなたと同じタイプです。ですから、あなたぐらいの年齢のときは、イロイロと悩みました。

男の人を無我夢中で好きになれない自分は、感情的にどこか欠落しているのだろうか? もしかしたら、女の人が好きなんだろうか? 恋愛はいつも受け身でした。しかも、デートをすると男性から、

「オレと一緒にいても楽しくないんだね」

「ムリしなくていいんだよ」

とか言われて、なんとなくそのまま終わってしまいます。私なりに楽しかったし、ムリもしていなかったつもりなのに。

しかし、後からその当時のことを考えてみると、

(ああ、たぶん、友だちにみんな彼氏がいるのにひとりだけフリーなのがいやだったんだな)とか、

(みんながフツウに夢中になれることを経験しきれない自分がイヤだから、付き合ってみたんだな)とか、そんな自分に気が付くのです。

そんな若いころを経て、最近ようやくわかってきました。自分は若いときから「恋愛」に夢中になるタイプではなかったんだ……と。なんでしょう、たぶん恋愛よりも仕事が好きだし、恋愛よりも女の子の友だちや知り合いが好きなんです。

それじゃあ、どうして、こうやって恋愛相談を受けたり、恋愛について語ったりしているのよ? と思うかもしれません。答えは簡単です。恋愛は私にとって、永遠のミステリー、ナゾだからです。

不思議なことですが、私の友人はみな恋愛至上主義のモテる女性ばかりです。友だちの彼氏を奪う。二股、三股をかける。不倫をする。そんな恋愛癖が原因で、しょっちゅう女の子の友だちを失っていました。

そんな友人に囲まれていたせいもあり、私は私で、男の子に興味があまり持てないことを気に病んだりもしてきました。

ですが、今では、そもそも恋愛体質の人もいれば、非恋愛体質の人もいるんだな……と冷静に考えられるようになってきました。

ドキドキがなくても、恋焦がれて眠れぬ夜がなくても、誰が好きだかあやふやでも、それが自分なのです。

ですから、自分のいいところをみるようにしてみてください。あなたはある意味、恋の溺れて飲み込まれず、恋愛に対して冷静に、客観的に考えられる特質を持っているのだと思います。

そういう人は、けっこう、恋愛よりも結婚に向いているんです。どんなに熱い恋愛をして結婚したカップルでも、時がたてば落ち着くものです。

恋愛至上主義の人は一歩間違うと、結婚してから相手の男性が昔のようにチヤホヤしてくれなくなることを嘆いて、おばさんになっても娘気分でキャアキャアと騒ぎ立てたり、また他の男性と恋愛したりしてしまいがちです。

けれど、恋愛へのドキドキが薄い人は、冷静に男性そのものを見ることができます。男としての好き嫌いだけでなく、自分と性格の合う人、一緒にいて楽しい人を見抜ける力があるはずなのです。

男の人と付き合うときは、好きやドキドキではなく、アイコンタクトで会話ができる人とか、この人といるとリラックスできて会話もはずむとか、この人は絶対に私が「イヤだ」と思うことをしないとか、そういうことを基準にしてみてはどうでしょう。

そうすると、最初は男としての「好き」があまり感じられなかったとしても、だんだんと情が湧いてくるのではないかなと思います。「愛」よりも「情」で恋愛する、みたいな感じです。

誰が好きなのかわからないからこそ、イロイロな男の子と知り合って、自分に合う人をみつけてほしいなと思います。

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