俗に泥棒と言われる「空き巣」は何の計画も無しに、行き当たりばったりで犯行を犯していると思われている方が、多いように感じます。実はじっくりと狙った家を下見し、計画を立て犯行に及んでいます。
あなたの家も、既に空き巣犯に下見をされているかも知れません。今回は、空き巣犯はどんな家に狙いを定めるのかを、対策も交えてお話ししたいと思います。
空き巣犯にとって都合の良い環境とは?
空き巣犯が狙った家を下見する前に、自分達にとって都合の良い環境かどうかを見極めます。では、どんな環境が空き巣犯に都合の良い環境なのでしょうか。それは、下見をするのに好都合な環境かどうかです。
公園・月極駐車場・コンビニ・大型ショッピングセンター(大型スーパー)・病院・神社・お寺・公共施設など、不特定多数の人が行き来する場所や、コインランドリー・バス停・自動販売機など、そこに人が居てもおかしくない場所が、空き巣犯にとって実に好都合の環境になります。人がたくさん居るので、怪しまれることなく、じっくり下見ができるからです。
あなただって、人が居てもおかしくない場所で「あっ。あの人怪しいかも」という目で、そこに居る人を、疑って見ないと思います。
どうですか? あなたの家は犯罪者にとって好都合の環境にありませんか? もし家の近くにこんな場所があったら要注意! くれぐれも空き巣犯に狙われないようにしなければなりません。
空き巣犯が「あの家は留守だな」と判断するポイント
でも、空き巣犯は何を基準に狙った家が留守かどうかを判断するの? と気になりますよね。そのポイントは実に簡単です。
(1)洗濯物が干したまま
夕方、日が暮れても洗濯物が干したままになっていたり、雨が降り始めても洗濯物が干してあったりすると、一目でその家が留守と分かります。帰宅が夕方になる時や雨が降りそうな時には、洗濯物は部屋干しにして外出なさってください。
(2)空のガレージ
家のガレージに車が無いと留守だと教えているのと同じです。車で出かけられる時には、「今、帰ってきましたよ!」とごく自然な形で、ガレージの中央に自転車を置いて下さい。そこに自転車があるだけで、家に人がいる気配が出ます。
(3)日が暮れても家が真っ暗
夕方日が暮れても家の中が真っ暗だと「家は誰もいません。どうぞお入りください」と犯罪者を呼び込んでいることになります。外出する際は通りからよく見える部屋、例えばリビングの電気を点けて出かけるか、タイマー付きの照明器具や壁のスイッチをタイマー機能が付いた物に換えるなどしてください。
そして、レースのカーテンはしっかり閉め、ドレープカーテンは全部閉めずに10cm〜20cm程度開け、そこから灯りが漏れるようにしてください。
実はこの時期から、夕方、日が暮れても灯りが点いていない家ばかりを狙う空き巣犯が暗躍します。なんとその空き巣には「宵い空き」という名前まで付いています。これは逮捕された窃盗団の話ですが、逮捕され取り調べの時に「ガレージに車がなく、家が真っ暗の家を狙った。この2つがそろっている家は留守の確立が高かった」と供述しています。
(4)昼間すべての窓のシャッター(雨戸)が閉まっている
昼間に全ての窓のシャッター(雨戸)が閉まっている家は留守にしているのがすぐにバレてしまいます。通りから見える窓のシャッター(雨戸)は閉めない。ただし、通りから見えない死角部分にある窓のシャッター(雨戸)は、しっかり閉めてください。勿論、窓の鍵や補助鍵、シャッター(雨戸)の鍵はお忘れなく!
(5)新聞や郵便物がポストに溜まっている
これが危険なことを、ほとんどの人が知っています。でも、長期留守にする場合に新聞や郵便物を溜めないようにする方法をご存じない方が意外に多いことに驚かされます。
新聞をとられている方は、契約している新聞販売店に「〇月〇日から〇月○日まで留守にするので、新聞を止めてください」とお願いをしてください。
そして、販売店では留守の情報を、どう管理しているかも併せて聞いていただきたいです。紙に書いて販売店のどこかに貼っているようでは、管理を怠っている証拠。人が簡単に見ることができないように、パソコン等で留守の情報を管理している販売店に、換えていただきたいです。
実際に捕まった空き巣犯が、留守の情報をどこから仕入れたのかを警察が聞いた時に「新聞販売店に貼ってあった、お客の留守の情報を見て侵入した」と供述しています。また郵便物は郵便局に「〇月〇日から〇月〇日まで、局留めにしておいてください」とお願いをすれば帰宅した時に、まとめて配達をしてくれます。
いかがでしたでしょうか? 空き巣犯が「あの家は留守だな」と判断している基準が、分かっていただけたと思います。
先に記述したように、この時期から空き巣犯が暗躍します。あなたのお家が空き巣の被害に遭わないように、しっかり防犯生活をなさっていただきたいです。
あなたとあなたの家を守るのはあなたです。