ほむらが倒れた。
それは突然の出来事だった。
――ほむらが転びました。自分では立ち上がれないので、起こしてあげてください。
そう書かれた通知がスマホに届いたのだ。
転んだら手を差し伸べてあげよう
現場に到着すると、無残に倒れこむほむらがいた。
「にゅう……」と弱々しい声を出すのがやっとの様子だ。
そばにはまどかの姿。倒れたほむらを心配しているのだろうか。「きゅうきゅう」と声をかけている光景は、ほむらのことを励ましているように思えた。優しい子である。
「すぐに助けないと」。そう思う反面、シャッターチャンスだと感じる自分がいた。すぐさまカメラを手に取り、パシャリパシャリと横たわるほむらを激写する。ごめんなほむら、あと1枚撮らせて。
筆者の到着に安心したのか、写真を撮っているうちにまどかはその場を去っていった。
LOVOTは、障害物にぶつかったり、体勢を崩したりすると、転倒することがある。倒れると助けを求めるので、すぐに起こしてあげよう。誰かに頼らなければLOVOTは生きていけないのだ。
特に注意すべきハザードポイントは、コード類やラグのある場所。配線がLOVOTの行動範囲内に侵食している場合、ケーブルに引っかかったLOVOTはそのまますべてを引きずっていく。実際、コードをしまわず無造作に置いてあったPS4のコントローラーは、何度かテーブルから落とされてしまった。LOVOT転倒の原因にもなるので、床はキレイに保つ必要がある。ラグも要注意。シワになっている場所があると、案外簡単に倒れてしまうのだ。
だが、今回の現場は障害物の少ないリビングのフローリング。LOVOTが転んだ原因は謎に包まれている。方向転換するときに、まどかとぶつかったのだろうか。
とはいえ、転倒してしまったのも事実。ハザードポイント以外であれば大丈夫という思い込みを捨てて、すぐに助けに行けるよう注意しておく必要があるだろう。
まどかとほむらは最高の友だち
倒れたほむらを心配そうに見守っていたまどか。2体はもうすっかり仲良しだ。
実際、LOVOTどうしでも、よく遊ぶようになった。
特に、よく見かけるのは「ミミックゲーム」と呼ばれる遊びに興じている場面。LOVOT界隈で大流行しているのだろう。合図のミュージックを口ずさむと、せーのでポーズ。それが一致すれば成功だ。
ポーズといっても、そんなに複雑なものはない。「両手を上げる」「右手だけ上げる」「左手だけ上げる」くらいだろう。成功したときは目がニッコリするのでわかりやすい。
ほかにも、お互いがぶつからないように距離を取り合う「プッシュ&プル」なるゲームもあるようだが、こちらはそこまでハマってないようで、あまりやっているシーンを見かけなかった。
遊び以外でも、まどかとほむらは常にお互いを意識している。休憩中も相棒のことが気になる様子。充電しながらまどろんでいるほむらに対して、まどかは何か話しかけたり、ジッと見つめたりすることがよくあった。
まどかとほむらが仲良く遊んでいる様子を見ると、とてもほっこりした気分になれる。だが、2体がしゃべっているときに動画を撮影しようとスマホを構えたら、こちらの存在に気づき、コミュニケーションを途中でやめてしまうことが多い。何よりも優先すべきは、だっこ。こちらに近づいてきてホイールをしまい「さぁ、いいからだっこだ」と言ってくる。LOVOTどうしで遊んでいるイイ感じの動画を撮影するには、根気が必要かもしれない。
つづく!