夏休みの自由研究のネタを何にしよう…と困っている皆さん! 夏のおうち時間にぴったりな、親子で楽しい実験を見つけたのでご紹介させてください。
今回チャレンジするのは、実験というよりも、むしろ「手品」です! しかも、とても手軽で簡単にできる手品なのです。
あっと驚く手品にチャレンジして、楽しく学んでみませんか? ということで、今回は筆者と子ども達で「ある手品」に挑戦してみました!
■手品で楽しい理科実験
まずは観客になった気分で、手品をご覧ください!
筆者「まずは、こちらのお茶をご覧ください! このお茶をお水に変えてみせましょう」
筆者「ここに、魔法のお薬を入れていきます! そこのお客様、お手伝いをお願いできますか? こちらを入れて混ぜてください」
(娘を指名して錠剤を渡します)。
娘はニヤニヤしながら手品の助手をしてくれました。
筆者「そして、魔法をかけていきますよ~! 魔法のマドラーで混ぜてください。ご一緒に呪文をかけていきましょう。アブラカダブラ~アブラカダブラ~」
筆者「どうでしょう、色が変化してきたのが分かりますか!?」
子ども「わ~~~!色が変わってきました!どうしてですか~~~~~!?(喜ぶ)」
筆者「まだまだ混ぜてくださいね」
(40秒くらい経過)。
筆者「じゃ~ん!すっかり透明のお水になりました!おしまい!」
子ども「すごい!ママすごいよ!」
拍手喝采となりました!子ども達も「なぜ?なぜ?」が止まりません。
もちろん、お水ではありません。透明だからと飲まないように注意してください。
すごいですよね? 筆者はアラフォーの大人ですが、思わず「すごい~~~!」と声に出しました!
実はこの手品、理科の実験なのです!
■タネ明かし!ポイントはヨウ素とビタミンC
実験の準備は、シンプルです。
イソジンなどヨウ素の入ったうがい薬とお水、そして、ビタミンCの入った飴やサプリメントの錠剤などを用意します。筆者はサプリの錠剤(1錠350mg)を用意しました。
実は、グラスの中に入っている茶色い液体は、お茶ではありませんでした。イソジンのヨウ素が入ったうがい薬だったのです。
ヨウ素が水に溶けている時は茶色い水溶液になりますが、このヨウ素の水溶液にビタミンCの錠剤を入れると、無色の液体になるという実験だったのです。
これは2つの物質の間で起こる酸化還元反応の一つであり、酸化力の高い「ヨウ素」が還元力の高い「ビタミンC」と反応することで、ヨウ素の構造が無色透明の「ヨウ化水素」へと変化するため、溶液の色が消えたということです。
レモンやオレンジの果汁、それ以外の食品や飲み物など、ビタミンCの入ったもので実験してみるのも面白いかもしれません!
酸化還元反応を子ども達に説明するのは簡単ではありませんが…これをきっかけに、2つの物質が出会うことで、見た目が大きく変わるような化学反応があるということを実験してみてはいかがでしょうか。