連日続く猛暑、「夏バテ」を感じている人も多いのではないでしょうか? そんな時には、糖質をエネルギーに変えてくれるビタミンB1が大活躍するそうです。ビタミンB1は、肉や魚、卵、そして大豆製品に多く含まれているということで、手軽に食べられる納豆が暑い夏の味方になってくれるんだとか!
そんな納豆が自宅で作れたら面白いと思いませんか? 筆者の娘たちも、納豆が大好きなので、夏休みのおうち時間の中で、子どもたちと一緒に納豆作りに挑戦してみることにしました!
■市販の納豆から「納豆菌」を拝借しよう!
まずは準備をしていきましょう。用意するものはこちらです。
- 乾燥大豆
- 市販の納豆1パック
- お湯
- 耐熱ボウル
- ザル
- スプーン
- 食品保存容器
- ラップ
- つまようじ
- 保温バック
作業を始める前に、乾燥大豆を洗って、豆が隠れるくらいの水の中で一晩浸しておきます。
水に浸したことで、ツルツルでふっくらした大豆になりました。大きさも2倍くらい大きくなり、子どもたちも驚いていました!
次に、この大豆を圧力鍋でゆでていきます。圧力がかかってから20分ほど、豆が柔らかくなるまでゆでます。大豆は皮が固いので、普通のお鍋でゆでる場合は、2~3時間かかるんだとか。
大豆が茹で上がったら、ザルにあげて水気をしっかりと切っていきます。
次に、市販の納豆に少しお湯を注いで、スプーンでかき回します。すると、ネバネバがお湯になじんできます。お湯にとろみが付いてくる感じです。
このネバネバが「納豆菌」なんだそうです。
この納豆菌がないと、納豆のネバネバが作り出せません。
この納豆菌が入ったお湯を、スプーンですくってゆでた大豆にふりかけて、軽くかき混ぜていきます。煮豆100gに対して、スプーン4杯くらいが目安だそうです。
そして、容器にラップをして、つまようじで空気穴を開けます。納豆菌は「酸素呼吸」をしながら発酵するので、この穴が大切なんだとか。
まだ煮豆が温かいうちに保温袋に入れて、クーラーの室外機の上など、日当たりの良い暖かい場所に1日ほど置きます。
「こんなところに置いておいて腐らないの?」と心配そうな子どもたち。
筆者も、「こんな炎天下の中で?」と半信半疑ではありましたが、子どもたちには「発酵」することと、「腐敗」することの違いについて簡単に説明しました。
人にとって有益になる物質になるのが「発酵」、有害になる物質が作られてしまうのが「腐敗」なんだよと。
1日後、完成した納豆がこちら。発酵した豆の表面が納豆菌によって少し白っぽくなってきているのが分かりますか?
これをかき混ぜてみると……見事なネバネバが完成していました!
こうなっていれば完成です! 見た目もしっかりとネバネバの納豆に仕上がりました! 子どもたちも、「ちゃんと納豆ができているね! 匂いも納豆だね~~! 」と大喜び。
これを一晩冷蔵庫で熟成させます。
醤油を少し垂らして、いただくと、美味しい納豆が完成していました! 大豆の旨味がしっかりと出ていて、香ばしい納豆の味です!
■もしもお天気が悪かったら?
もしお天気が悪い時でも方法はあります!
保温できるタイプの水筒にお湯を半分ほど入れて、清潔で丈夫なビニール袋に煮豆と納豆菌を入れます。
そして、濡れたふきんをかぶせて10時間ほど放置すると発酵が進むのだとか。
10時間後、中身をチェックしてみると、発酵が進んでネバネバの納豆が完成していました! 保温できる水筒でも作れてしまうとは、驚きです!
こちらも、一晩冷蔵庫で熟成させて、美味しくいただきました。
■ネバネバのポイントは「納豆菌」にあり
ネバネバ作りの元になる「納豆菌」とはどんな菌なのでしょうか。
納豆菌とは、枯草菌(こそうきん)という細菌の一種で、納豆を作るのに欠かせないものだそうです。納豆菌は身近な田んぼや畑、枯れ草に存在していて、稲わらに多く生息しているとのこと。本格的な納豆が稲わらに包まれているのは、納豆菌のためだったんですね。 煮大豆に納豆菌が加えられると、発酵の過程でたんぱく質を分解して、うまみ成分である「アミノ酸」を作り出して、納豆が出来上がるというわけです。
納豆菌が活発になる温度が、約40度から45度とのことで、ちょうど夏休みの猛暑が役に立つのですね。
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