「待ちに待った土曜の夜の友だちとの食事会。会話も弾み気分はとってもハイ、そんなときでもつい携帯の着信をチェックしてしまうあなたがそこにいたら。それも自分がそうしたいと思わずとも、着信の有無に関わらずとも、手が勝手に携帯に伸びる感じでチェックをしていたら!!?!」……それはもうあなたは"checking habits"という立派な依存症にかかっているんだそうです。
"checking habits"を直訳するなら「チェックすることの癖」とでもなるのでしょうが、今回紹介する"the Journal Personal and Ubiquitous Computing"に載った記事によると、最近ではこのような症状(癖)にかかっている人がとにかく増えていて、麻薬、アルコール、タバコに並び、"checking habits"は四大依存症の一つになりうるほどの勢いなんだとか。
最近の携帯やスマートフォンといえばe-mailやTwitter、Facebookと魅力的な要素が満載。そして人間の脳はこういったちょっとした新しい情報をもたらすものが大好きなんだとかで、こういった方法での情報のインプットを繰り返すことによって更なる刺激を求めエスカレートし、いつの間にかチェッキング動作事態、無意識に行うよう脳が命じてしまう羽目に。これこそが"checking habits"を起こす仕組みなんだそうです。
さらに、もたらされる情報の一部に「うれしい知らせ、楽しい知らせ、待ち焦がれていた知らせ」など好ましく心地よい的なものが少しでも含まれていれば、この"checking habits"の進行はさらに早まるんだとか。
そしてこの"checking habits"、依存が進むにつれて「他の人との交流を避ける」「すべき事や仕事がおろそかになる」といった負の症状が現れ、最悪の場合「考える」という人間としての基本的行為さえおろそかになることにも繋がる、と神経学者たちは注意を促しています。
そこで皆さん、あなたが"checking habits"にかかっているかどうか、この記事に記載されているチェックリスト、"How to know if you're a habitual checker(あなたがチェックの常習者かどうかを知るには)"で自己診断をしてみてはいかがでしょう。
1. You check your e-mail more than you need to.
これは単純なこと。あなたが必要以上にtextやe-mailなどをチェックしているかどうかを自分で考えてみる。
2. You're annoying other people.
あなたは携帯のtextやe-mailなどをチェックしすぎで、周りの人を不快にさせている? もし周りの人から一日一回以上「携帯を置きなさい!」と言われるようならあなたは危険状態にあり。
3. The thought of not checking makes you break out in a cold sweat.
「あなたの携帯に一時間以上触らないようにする」これを試してみる。もしこの間少しでも不安やいらいらを感じたならあなたは既に常習者、"checking habits"にかかっている可能性は大。
ついでこの記事ではどのようにすれば"cheking habit"依存症を治せるかといった方法も載っているので、そちらも紹介しておきます。
1. Acknowledge you have a problem.
当たり前のようですが、まずは自分の問題点を知れ。自分は必要以上に携帯をチェックする癖があるんだと認識することが問題解決のスタート。
2. Have smartphone-free times.
先ずは10分ぐらいから、携帯から離れている時間を作ること。そして徐々にその時間を延ばしていく。その間、着信を知らせる音が誘惑しないように携帯の電源を切っておくのも一つの手。
3. Have smartphone-free places.
たとえば、寝ている間だけは寝室に携帯を置かないとか、携帯のない場所を作る。寝室から始め、次はキッチン、リビングと徐々にそのスペースを拡大していく。
この方法を実践した人の一人は、玄関に携帯用のバスケットを用意し、家に戻ったときは即座にそこに携帯を置き他の部屋には持ち込まないようにした……これが結構効果大だったとか。
はてさて皆さんの自己診断の結果はいかに? 危険度バリバリ? それとも一安心?
はたまた、ここに掲げた依存症解消法は皆さんにとって効果的、それとも??
どちらにせよ携帯は現代社会では必須なアイテムであることは確か。是非ともこのような依存症にかからない範囲で、活用できるようにしたいものですね :-))
今回のURLは、Do you obsessively check your smartphone? - CNN.com
興味がある方は是非チェックしてみてください。
英語ワンポイント:
記事内にも出てくる"cold sweat"は「冷や汗」のこと。そして"break out in a cold sweat"で、「冷や汗をかく」とか「怖くて冷や汗が出る、恐怖に(不安に)駆られる」といったニュアンスを言い表せます。
ではまた次回。