彼らは第一原子炉から1kmほど離れている免震重要棟と呼ばれる建物に常駐し、"They sleep anywhere they can find open space -- in conference rooms, corridors, even stairwells. They have one blanket, no pillows and a leaded mat intended to keep radiation at bay."「寝場所は会議室、廊下、階段の吹き抜けや踊り場など、空いているところなら何処でも。枕は無し、毛布はたった一枚。唯一の救いは放射能を食い止める鉛入りの敷物ぐらい」。

さらには"They eat only two meals each day -- a carefully rationed breakfast of 30 crackers and vegetable juice and for dinner, a ready-to-eat meal or something out of a can.They clean themselves with wet wipes, since the supply of fresh water is short."「食事は一日2食。朝はクラッカー30枚と野菜ジュース、夜はインスタントものか缶詰。真水は現場では貴重なのでシャワーなどには当然入れず、体は濡れた布で拭く程度」といった過酷な環境の中、一日も早い原発事故の収束に全身全霊で取り組んでいる人たちです。そして中には被災者も含まれ、家を無くした人や家族の安否すら未だに分からないといった人まで含まれています。

でも彼らは、"They have "discussed it at length and they have committed themselves to die if necessary to save the nation."とあるように「全員で真剣に話し合いを持ち、国を救うためなら自分たちの死も覚悟しよう」とまで決め、日々作業をしています。

放射線を致死量近くまで浴びた人もいます。そしてその人は"Please continue to live well, I can’t be home for some time." 「わたしはしばらくは戻れない、どうかみんな元気でい続けて欲しい(生き続けて欲しい)」と控えめながらも覚悟のメールを家族に送ったそうです。

また、32歳になる原発職員を持つ母親は、息子は現在も東電の職員として第一原発で働いているので名前を明かさないということで、"He told me they have accepted they will all probably die from radiation sickness in the short term or cancer in the long-term"「現在現場で作業している職員はおそらく大量被爆で死ぬか、生きながらえてもガンになっていずれは死ぬだろう」といったことを息子に告げられたと通訳を介して外国のレポーターに話したんだとか……。

アメリカでは市民の為に命も惜しまず働いてくれる警察官のことは"the Finest(もっとも素晴らしい人たち)"、消防士のことは"the Bravest(もっとも勇敢な人たち)"などと称えますが、今回原発で作業している人たちは、このどちらをも超える正に英雄だち"Heroes"だと思います。福島第一原子力発電所ではこんな人たちが頑張っています。

読者の皆さん、彼らへの心からの感謝と彼らの無事を祈り、一日も早い収束を共に願いましょう。

今回のURLは、Fukushima 50 are heroes that could save the world from nuclear disaster - mirror.co.ukWorkers endure austere conditions in averting nuclear disaster - CNN.comMother: Fukushima workers expect to die from radiation - World Watch - CBS News

是非一読してみてください。

英語ワンポイント:

Fukushima 50 の由来

"Fukushima 50"は福島原発で過酷な作業に従事している人全員、東電の職員、自衛隊員、消防士などすべての人たちへの敬意を示す名称です。何故"50"かはというと、一作業グループがだいたい50人体制であったことから来ているそうです。

今回、東日本大震災でお亡くなりになられた方々に心よりお悔やみ申し上げますと共に、被災された皆さまにお見舞い申し上げます。

ではまた次回。