この対談もいよいよ最終回。恋愛研究家でFXトレーダーの池田さんは、果たしてCFDに挑戦する気持ちになったのか。それともFXに一途な思いを抱き続けるのか。
森 : どうですか?今までCFDについてたくさんアピールしてきたつもりなのですが、少しはFXと同時並行のお付き合いをしていただく気持ちになりましたか?
池田 : そうですね。FXと似たような面があるので、CFDをトレードしても、それほど違和感はないかな~という気がします。
森 : 幅広い意味では、FXもCFDの一種ですからね。証拠金を預けて、さまざまなものに投資する。その際は、自分で許容できるリスクの範囲内でレバレッジをかけることができる。いつでも売り買いできるだけの流動性も兼ね備えている。これらがCFDとFXの共通点ですね。ただ、CFDは買いのポジションに対して「オーバーナイト金利」がかかるので、長期保有する場合はコストが割高になるという点に注意が必要です。この点を抑えておけば、CFDもFXとは違和感なくトレードすることができると思います。
池田 : CFDに向いている人っているんですか?
森 : どうなんでしょうね。CFDにしてもFXにしても、やはりきちっとリスクを把握して、それをコントロールしてトレードできることが大事ですから、自制心があるかどうかが問われるのかも知れませんね。
池田 : 儲かっても、損をしても一喜一憂しないことが大事。
森 : そういうことです。常に冷静な気持ちでトレードに臨まないと、的確な判断を下すことができません。
池田 : CFDって、飽きっぽい人に向いていませんか?
森 : なぜ?
池田 : だって、たくさん種類があるじゃないですか。こっちがダメならあっち、あっちがダメならそっち、というように、どんどん乗り換えていくことができますでしょ。
森 : あまり執着しないほうが良いということは、言えるかも知れません。CFDを買いから入った場合、先ほども申し上げましたが、オーバーナイト金利がかかってきますので、塩漬けのまま長期で保有するというのは、決して正しい判断とは言えません。やはり、損失が生じた場合には、早めの損切りが必要になってきます。この点もFXと似ていると思うのですが、自分のポジションに執着しないというのは、トレードを成功に導くために必要な要素のひとつだと思います。
池田 : 損切りが大事だと。
森 : その通りです。そもそもレバレッジをかけたうえでポジションを持っているのですから、損が出たからといって塩漬けにすると、損失額がどんどん拡大してしまう恐れがあります。特にレバレッジを高めに設定してトレードしている人は、この点に十分注意する必要があります。とにかく損切りは迅速に。できれば逆指値などを積極的に活用することによって、ポジションを取るのと同時に、あらかじめ自分で決めておいた損失幅で損切りするレベルを作っておいた方が良いと思います。
池田 : CFDも短期トレードが原則ですね。
森 : そうですね。やはり買いポジションにはコストがかかります。売りポジションで、値下がり局面を狙う場合であれば、基準金利以上であれば、ファンディングコスト を受け取ることができるので、長期保有でも大丈夫かと思われがちですが、チャートを見ると分かると思いますが、値下がり局面って短期間のうちに大きく下落するという特徴があります。つまり、売りポジションを長期保有するのも意外と難しいのです。そう考えると、やはりCFDは短期トレード向けということになりますね。ところで、CFDを始める気になりましたか?
池田 : やっぱり食わず嫌いはよろしくありませんよね。恋愛もそうですが、自分から積極的にどんどん行かないと、チャンスを逃してしまいますもんね。FXで、しかも豪ドル一本やりでしたが、これからはCFDにも目を向けて、もっといろいろな投資対象に関心を広めていきたいと思います。
森 : そうおっしゃっていただけると、ここまで5回に亘って説明した甲斐もあったというものです。
池田 : 最後に、個人投資家の方に、これだけは注意してくださいということがあったら、おっしゃってください。
森 : そうですね。やはり最後は自己責任であるということは、きちっと理解してくださいね。投資判断はあくまでも自分で下すこと。もちろん、ニュースなど、いろいろな情報を参考にするのは良いのですが、最後にどれをトレードするか、売りなのか、それとも買いなのかといった判断は、自分で下すべきです。これが他人の言うなりにトレードして損をしたら、本当に後悔しますからね。どんな時でも常に自分で判断を下す。これは何を売買するかに関係なく、投資の鉄則だと思ってくださいね。
池田 : ありがとうございました。