徐々にCFDへの興味が高まってきた池田さん。ただ、CFDはどうしても種類が多いので、目移りしてしまう恐れも……。何しろ、FXオンラインジャパンが扱っているCFDの数は7,000以上にも及ぶだけに、自分できちっと選択基準を設けておかないと、結局、何を買ったら良いのか迷ってしまう。うまく銘柄を見つける方法はあるのだろうか。

池田 : 選り取り見取りというのは決して悪い話ではないと思うのですが、それにしても7,000以上の選択肢があると、実際に自分がトレードしようと思った時、どれにすれば良いのかということで迷ってしまいませんか?

森 : そうですね。確かに7,000もの数の銘柄をすべて、ウォッチし続けることは非常に難しいことだと思います。それは、プロでも難しい。ですから、最初に自分が何をトレードするのか、きちっと決めてかかる必要がありますね。

池田 : でも、迷ってしまうけれども、銘柄数が多いというところがCFDの魅力でもありますよね。

森 : もちろん、銘柄数の多さだけがCFDの魅力というわけではありませんよ。前にもお話しましたが、売りから入って価格の下落局面で利益を上げるということも、個別銘柄の信用取引や株価指数先物取引などに比べて、手軽に行うことができます。24時間取引が可能であるという点も、やはり大きな魅力のひとつでしょう。

池田 : それらのメリットを踏まえたうえで7,000種類ものCFDを売買できるわけですが、さて、どうやって選んだらよいのでしょう。

森 : たとえば池田さんは、FXでどんな通貨ペアを取引していますか?

池田 : 私はもっぱら豪ドル / 円の通貨ペアが多いですね。

森 : 僕の場合は、やはりマーケットでの流動性などを勘案すると、ユーロ / 米ドルになるのだけれども、池田さんはどうして豪ドル / 円のトレードをするんですか?

池田 : やっぱり相性ですね。恋愛と同じ(笑)。

森 : またそっちの話ですか(笑)。

池田 : まあまあ。でも、相性って結構大事だと思うんですよ。たとえば英ポンド / 円は、じゃじゃ馬過ぎて、私としては乗りこなすのが大変だからトレードしませんし、ユーロに絡んだ通貨ペアは、サブプライムショックで大きく損をさせられてから、どうにも相性が合わない。結局、今まで自分がトレードしてきたいくつかの通貨ペアで、一番私に勝たせてくれたものは何かと考えると、豪ドル / 円に落ち着くんですよ。

森 : なるほど。確かにCFDも7,000種類と、数はとても多いのですが、実際にトレードする場合は、池田さんがおっしゃるように、相性の合うものでトレードするのが一番なのかも知れませんね。

池田 : ただ、7,000種類もあると、すべての銘柄を試すわけにはいかないじゃないですか。たとえばCFDの初心者が選ぶとしたら、どんな銘柄が良いのですか?

森 : まあ、初心者はこれ、経験者はあれ、というように分れるものではないのですが、仮に初心者がCFDを始めるのであれば、やはり情報が常日頃から入ってきやすいものを選ぶという手があります。たとえば日経平均株価やニューヨーク・ダウといった、ニュースなどでよく流れてくる株価指数などに連動するCFDを選ぶというのは、ひとつの手だと思いますね。

池田 : 個別銘柄あたりになると、やはり経験が必要ですか?

森 : まあ、日本企業の個別銘柄であれば、普通に株を選ぶのと同じ感覚ですから、格段に難しいものではないのですが、海外の個別銘柄になると、やはり情報源も限られますし、判断基準は難しくなるでしょうね。その意味では、ある程度、投資の経験を積んだ方の方が、大きな失敗をせずに済むのかも知れません。

池田 : コモディティの金なんて、ちょっとオンナゴコロをくすぐったりして……。

森 : まあ、現物が手に入るわけではありませんが(笑)。でも、金価格は、池田さんがFXでよく取引していらっしゃる豪ドルとも深い関連がありますから、面白いかも知れません。基本的に金価格が上昇すれば、資源国であるオーストラリアの通貨も買われる傾向があります。豪ドル / 円のレートは、豪ドル高になるというわけですね。

池田 : 他に、自分に合ったCFDの銘柄を選ぶ方法はありますか?

森 : 自分が現在持っているポートフォリオを、しっかりと見直してみることが大切です。もし日本株のCFDを売買するのであれば、個別銘柄が全体的に下がりそうな時に、日本225株価指数CFDを売ってヘッジするという使い方が考えられます。これは、投資信託でもそうですね。アジアの株式に投資する投資信託を保有しているのであれば、それが下がりそうな時に、やはりアジアに関連した株価指数に連動するCFDを売ることで、投資信託の値下がりリスクをヘッジするという使い方をするのです。基本的にCFDは、長期で保有するとコストが割高になる傾向がありますから、どちらかといえばヘッジを前提にするか、もしくは目先で値上がりしそうなマーケットはどこなのかという視点を常に持って、気になる複数銘柄の値動きをチェックしておくといいでしょう。

池田 : やはりいくつか試してみる必要はありそうですね。恐らく失敗することもあるでしょうけれども、それは恋愛も同じで、失敗をしてみることが大切。一緒に住んでいたらダメという人もいますしね(笑)。

森 : 恋愛経験を積み重ねることがまずは大事ですか(笑)。