日本最大のネットワークを持つゆうちょ銀行のATM。全国どこへ出かけてもATMがみつかる使い勝手のよさが大きな魅力です。
ゆうちょ銀行ATMの最大の特徴は、曜日・時間帯に関わらず、土日や祝日でも手数料無料でお金の引き出しができるところ。大手3行などほかの銀行の多くは、平日の8時45分以前と18時以降、土日など基本的に時間外手数料が必要。10万円以上の定期預金保有者など、優遇サービスを利用できる人は時間外手数料が無料になることもありますが、ゆうちょ銀行の場合は、キャッシュカードさえ持っていれば無条件に誰でも手数料無料なのがうれしい特典。頻繁にATMから引き出しをしたい、手数料を気にせずいつでもATMを利用したいという人にはとても便利な銀行といえます。
ゆうちょ間の送金は無料
他行からゆうちょ銀行口座への振り込みは記号・番号に注意
お金は便利に出し入れできるけれど、これまでほかの金融機関への振り込みや他行からの入金が限られていたことがゆうちょ銀行の最大のウィークポイントでした。でも、これも2009年1月に解消。全銀システム(全国銀行データ通信システム)という銀行間をつなぐネットワークと接続できるようになったことで、ゆうちょ銀行の口座からほかの銀行や信用金庫、信用組合など約1,500の金融機関への振り込みができるようになっています。
もちろん他行からゆうちょ銀行の口座に振り込みもOK。ただし、その場合には振り込み用の店名と預金種類、口座番号が必要です。これは通帳に書かれている記号、番号とは違うので注意してください。窓口やHP、電話で確認できるので、事前にチェックしておきましょう。
また、今ならゆうちょ銀行の口座間送金はATMを使えば手数料がかかりません。これは2010年9月末までの期間限定サービスですが、ゆうちょ銀行口座に振り込みをする人にはとても有利です。なお他行への送金や払い込み専用カードや払込書による送金は通常の手数料がかかるので気をつけましょう。
■ゆうちょ銀行ATMの利用可能時間帯
ネット銀行の窓口的存在
住信SBI、ソニー銀行なら5回まで引き出し無料
また、もしゆうちょ銀行に口座がなくとも、他の金融機関のカードを便利に利用できるので、その機能も知っておくと便利です。たとえば、ネット銀行に口座がある人は、現金の出し入れに利用できるので、手数料なども含めて使えるかどうかチェックしておきたいポイントです。
ネット銀行のなかでも、住信SBIネット銀行は、ゆうちょ銀行ATMを利用すれば入金無料、出金は月5回(他行利用との合計利用回数。以下同じ)まで無料です。
ソニー銀行も入金無料、出金月4回までなら無料で引き出せます。また新生銀行も、出金などの際にかかった手数料をあとから口座にキャッシュバックしてくれるので、実質無料で利用できます。
そのほかにもイーバンク銀行は預かり資産残高に応じて毎月の出金手数料を無料にする回数が決まっています。残高10万円以上で月1回、50万円以上で月2回、100万円以上で月3回まで無料で出金できます。入金は3万円以上が無料ですが、それ以下の金額だと262円の手数料がかかります。
ジャパンネット銀行の場合、入金は5万円以上なら無料、出金は月間無料回数内でもゆうちょ銀行ATMでは有料となり、1回あたり105~367円(時間帯、月刊引き出し回数によって異なる)となっています。
■ゆうちょ銀行ATMを便利に利用できるネット銀行
証券会社との提携も広く
現金を引き出すならゆうちょ銀行ATMで
ゆうちょ銀行のもう一つの特徴は、証券会社など銀行以外の金融機関との提携。たとえば証券会社。頻繁に利用しないけれど、必要なときに手軽に証券口座のお金が出し入れできると便利です。ネット証券などの多くはネットバンキングとの接続がよく、インターネット画面で取引指示は容易にできますが、いざリアルな現金を引き出そうと思えば、ATMを利用するか、銀行などに振り込んでもらうしかありません。その点、ゆうちょ銀行ATMに証券キャッシュカード1枚入れれば、現金が引き出せますので便利な機能といえます。ただし、ゆうちょ銀行ATMによる入出金には所定の手数料がかかるところがほとんど。ただ、いざというときに便利に利用できるので覚えておくといいでしょう。
ゆうちょ銀行ATMと提携しているのは野村證券など老舗3社をはじめ、マネックス証券、SBI証券など15社です。
また、生命保険会社でも契約者カードでゆうちょ銀行ATMが利用可能。契約者貸し付けのお金を引き出したり、返済したりできます。提携先はかんぽ生命はもちろん日本生命をはじめとした老舗保険会社を中心に10社となっています。
このようにゆうちょ銀行のATMは実はいろんなサービスやおトクが詰まっているので、自分なりの使い方を考えて便利に使いこなしましょう。